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五輪 感染にらみ決断…来年7月23日開幕 コロナ猛威「春」案しぼむ

  
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東京五輪の開催日程が決まり、開幕までのカウントダウン時計が再び時を刻み始めた(30日夜、東京都千代田区の東京駅前で)
東京五輪の開催日程が決まり、開幕までのカウントダウン時計が再び時を刻み始めた(30日夜、東京都千代田区の東京駅前で)

 延期が決まっていた東京五輪が、来年7月23日に開幕することになった。大会組織委員会は、暑さを避けられる春開催も検討したが、計画の大幅な見直しは困難で、新型コロナウイルスの影響が広がり続ける中、短期間での決断になった。

 「感染者は日に日に増えており、緊急事態宣言が出たら、五輪どころではなくなる。その前に決める必要があった」。政府関係者は延期発表から6日後の日程決定について、こう説明した。

 28日には1日に国内で確認された感染者が初めて200人を突破し、翌29日は都内で過去最高の68人が確認された。感染経路が特定できない患者も増えており、菅官房長官は30日午前、都に緊急事態宣言を出す可能性について記者団に問われ、「ぎりぎり持ちこたえている状況だ」と述べた。

 国際オリンピック委員会(IOC)は22日に延期の検討を表明し、4週間以内に結論を得るとした。2日後、トーマス・バッハ会長と安倍首相が「1年程度の延期」に合意し、IOCは直後から各国際競技連盟(IF)の幹部、各国内のオリンピック委員会(NOC)の代表者などから意見聴取を行った。開催時期については春や秋を含め、様々な提案があったという。

 日本側で真剣に検討されたのは5~6月の開催案。当初計画と同じ夏開催の最大の問題は日本の酷暑で、時期を動かせれば抜本的な対策になるからだ。組織委内には「熱中症で多くの人が倒れれば、大会が中止になりかねない」との意見もあり、5月の大型連休明け以降の開幕が候補だった。

 だが、その数か月前から競技の代表選考会が行われ、聖火リレーも始まる。その頃、ウイルスの感染拡大が止まっているかは分からない。今大会では夏休みを利用して参加するボランティアが多いが、春先では確保が難しいことも懸念された。

 組織委が7月開幕に傾きつつあった27日、小池百合子都知事が、昨年秋に札幌移転が決まったマラソンについて発言した。「(暑い時期以外なら東京での開催が)当然だと思う。都民はそれを望んでいると思う」

 出来る限り同じ会場で、今年の計画を生かしながら延期後の大会を開きたい組織委に衝撃が広がった。マラソンの再移転を受け入れれば、他の会場にも変更案が出て、混乱しかねない。結果として小池知事の発言で、組織委内で7月開幕案が勢いを増した。

 「組織委としては来年7月で考えている」。この日の夜、大会組織委員会幹部は、IOCとの非公式のテレビ会議でこう伝えた。翌28日、民放のテレビ番組に出演した森喜朗会長も「できるだけ準備期間は長くおいた方がいい」と、夏開催が望ましいとする意向を示した。

 組織委幹部は言う。「暑さ問題を解決する春開催は魅力的だったが、コロナウイルスが終息せずに再延期したり、会場変更で混乱したりする事態は絶対に避けたかった」

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