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[アスリートはいま]この壁 ファンと越える…スポーツクライミング 野口啓代 30(TEAMau)

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東京五輪を現役生活のフィナーレに位置づける野口。延期も前向きに受け止めている(2019年8月撮影)
東京五輪を現役生活のフィナーレに位置づける野口。延期も前向きに受け止めている(2019年8月撮影)

 スポーツクライミングのボルダリング・ワールドカップ(W杯)の年間王者に輝くこと4度。十数年にわたり、日本の第一人者として世界で活躍してきた。その現役生活のフィナーレを飾る舞台として選んだのが、東京五輪だ。

 「引退も考えていた」という2016年、スポーツクライミングが東京五輪の正式競技に決定。「(五輪まで)4年間、頑張ろう」と奮い立った。それだけに、延期が与えた影響は小さくないはずだが、「不安よりも、大好きな競技生活を一日でも長く過ごせるうれしさの方が勝っている」と前向きに受け止めた。

 身長1メートル65。手足が長く、豊富な練習量に支えられた技術に加え、3年前から東篤志スポーツメンタルコーチの下で、本格的にメンタルトレーニングに取り組む。「スポーツクライミングを通じて何を実現したいのか」と自身に問いかけ、競技に懸ける目的を掘り下げた。

 心境が表れていたのが、今年の書き初めだった。「最」の一文字をつづり、「最初で最後の五輪で、最高のパフォーマンスをしたい」と思いを込めた。狙うのはもちろん金メダル。五輪まで悔いを残さない日々を送ることを心がける。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、冬の練習成果を試す場だった大会も延期、中止が相次ぐ。「影響がないと言えばウソ」と認めつつも、「この1年は、自分の弱点を埋める貴重な時間。自分自身でコントロールできない状況下なので、『今』を受け入れて、来たるべき日に備える」と気持ちを切り替えた。

 来年の東京五輪に、「これまでにない感動的な大会になるのでは」と期待し、「全てのアスリートがスポーツをできる幸せを感じ、見ている方々も健康で過ごせる日常に感謝できるようになれば。みなさんが少しでも笑顔になれるような明るい発信をしていきたい」。自身の最終章は世界の選手、ファンと共に歩む。(平野和彦)

 ◆のぐち・あきよ 1989年生まれ。茨城県出身。得意のボルダリングで2008年に日本人女子としてW杯初優勝を果たすなどW杯通算21勝を挙げる。スピード、ボルダリング、リードの総合成績を争う五輪種目の複合は、18年アジア大会で金メダル。19年世界選手権で日本勢最高の2位に入り、東京五輪代表に内定した。

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1168311 0 東京オリンピック 2020/04/16 05:00:00 2021/05/24 18:37:18 2021/05/24 18:37:18 スポーツクライミング・世界選手権。複合女子決勝のボルダリングで課題に挑む野口啓代。総合成績で日本勢最高の2位となった野口は2020年東京オリンピック代表に内定した。東京都八王子市のエスフォルタアリーナ八王子で。2019年8月20日撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/04/20200415-OYT1I50048-T.jpg?type=thumbnail
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