ニュース

[金の系譜 番外編]アマ最強キューバ、猛打で席巻

   
[読者会員限定]
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 赤を基調としたユニホームにちなんで、「赤い稲妻」と恐れられた野球のキューバ代表。振り切ったバットが背中をたたくほどの強振を繰り返す打線が、世界の強豪を打ち砕いてきた。

 1996年アトランタ五輪の決勝は、その威力を存分に発揮した戦いぶりだった。アマチュア選手で編成された日本は九回、後に巨人でも活躍する谷佳知の2ランで追いすがったが、9―13で打ち負けた。キューバが放った14安打のうち8本がフェンス越え。13点のうち12点が本塁打という「アマ最強」の実力を見せつけ、五輪2連覇を果たした。

 金メダル獲得の立役者となったのが、右打ちの主砲キンデランだ。アトランタ大会の9試合に出場し9本塁打、18打点で両部門トップの大暴れ。大会中、38本塁打を放った打線を力強く牽引(けんいん)した。その後、日本の社会人野球のシダックスに入団。野村克也監督のもと、2003年の都市対抗野球で4本塁打、打率5割と打棒を振るい、準優勝に貢献した。

 豪快な一振りに目が行きがちだが、力任せではなかった。シダックスでともにプレーした坂田精二郎・立正大監督は「本能でやっていると思ったら、配球や傾向をよく考えていて繊細だった」と驚かされた。捕手として、配球に対する考察は参考になったという。同時期には、代表でキンデランとともに中軸を担ったリナレスが、キューバ政府との合意に基づき特例で中日に入団した。

 近年は規制緩和もあり、ソフトバンクのデスパイネらがキューバ国籍のまま日本でプレーする。だが、1959年のキューバ革命後、亡命などの手段以外では国外でプレーすることは難しかった。キューバ黄金期を支え、金メダルに輝いた2人のスラッガーは、そんな時代の日本のファンにも、印象的な存在だった。(今井恵太)

無断転載・複製を禁じます
関連キーワード
1168320 1 東京オリンピック2020速報 2020/04/16 05:00:00 2020/04/28 05:00:02 2020/04/28 05:00:02
続きを読む

「金の系譜」のニュース

オリンピック 新着ニュース