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[地球遊泳]災禍克服 五輪の100年…結城和香子

  
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 今月、日本オリンピックミュージアム(東京都新宿区霞ヶ丘町)で始まった企画展がある。100年前のアントワープ五輪に焦点を当てた「1920→2020 アントワープ大会から100年。復興と再生への挑戦。」(来年2月末まで)だ。この大会は、当時世界で大流行し、4000万人が亡くなったとされる「スペイン風邪」と、第1次世界大戦の戦禍からの復興の象徴となった。

 当時国際オリンピック委員会(IOC)の会長だったのは、近代五輪を創始したピエール・ド・クーベルタン男爵(仏)だ。今や世界で最も知名度の高いマークとされる「オリンピック・シンボル」を1914年に考案、五つの輪をあしらった五輪旗を、アントワープ大会で初めて使った。

 シンボルに込めたのは、各国の若者が一堂に会する姿を通じ世界(5大陸)を一つにする願いだ。平和な環境でなければ開けないスポーツの祭典。五輪旗はその当初から、災厄や戦禍を経てもなお、人間性を信じ一つになろうとする人々の希望を、託されてきたのかもしれない。

 日本でも、返上された1940年、64年、そして2020年の三つの東京大会は、関東大震災や戦禍、東日本大震災からの復興を主題としてきた。延期となった20年大会は、コロナ禍からの復興という新たな祈りも託されつつある。

 感染症は、今も世界で猛威をふるう。未来は、東京大会をどう歴史に刻むのか。12年ロンドン大会の組織委員会を率いた、セバスチャン・コー世界陸連会長は言う。「懸念や不安があるのは当然だ。でも五輪は開催されると信じている。そのとき世界は、日本と日本人が、逆境の中で世界を一つにするために見せた努力に、祝意と最敬礼を贈るだろう」(編集委員)

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1706814 1 東京オリンピック2020速報 2020/12/17 15:00:00 2020/12/17 15:00:00 2020/12/17 15:00:00
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