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聖火リレーの福島県内最終日は、藤田敦史さんのほか、本県ゆかりの豪華な走者が各地に登場した。
白河市を走ったのは、東洋大時代に「山の神」として箱根駅伝で活躍した柏原竜二さん(31)(いわき市出身)。鋭い視線で前のランナーを次々と追い抜いた現役時代から一転、にこやかな笑顔で沿道に手を振った。
柏原さんは富士通社員として働く傍ら、各地で陸上競技の普及活動に取り組んでいる。久々の大舞台に「緊張感と高揚感があった。コロナ禍で大変な時だが、多くの人の笑顔が見られてスポーツの良さを改めて感じた」と振り返った。
2008年の北京五輪で女子陸上400メートルに出場した千葉麻美さん(35)(矢吹町出身)が郡山市の最終区間を走り抜け、県内のリレーを締めくくった。
聖火の到着を祝うセレブレーション会場となった同市の開成山公園に特設ステージが設けられ、千葉さんを内堀知事と品川万里市長が出迎えた。千葉さんが掲げるトーチの火が聖火皿にともされると、会場の観衆から拍手がわき起こった。千葉さんは「五輪は他の大会とは比べものにならないぐらい特別な場所だと感じた。県内からまた陸上の五輪選手が出てきてくれたらうれしい」と語った。
また、1968年のメキシコ五輪マラソン銀メダリストの君原健二さん(80)が、円谷幸吉さんの故郷、須賀川市を走り、幸吉さんの兄・喜久造さん(89)と喜びを分かち合った。