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笑顔、周り励ます…伊那走者 車いすで絆つなぐ 唐木はなさん

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笑顔で聖火を運ぶ唐木さん(左)と姉の実緒さん(2日午後0時5分、伊那市で)
笑顔で聖火を運ぶ唐木さん(左)と姉の実緒さん(2日午後0時5分、伊那市で)

 東京五輪の聖火リレーは2日、長野県飯田市を出発し、南木曽町や安曇野市などを経て松本市に到着。各地で感動が広がった。県内2日間の全行程が終了。新型コロナウイルスへの警戒が強まる中、14市町村で総勢180人のランナーが聖火をつないだ。岐阜県に引き継ぐ。

 神経伝達物質の不足で体が思うように動かせない指定難病「SR欠損症」。伊那市では宮田村の唐木はなさん(18)が電動車いすのレバーを右手で動かし、ゆっくりと聖火を運んでいった。介助しながら走った姉の実緒さん(22)は「いつもと変わらないはなの笑顔に励まされた」と感想を語った。

 4人きょうだいの末っ子として生まれた。生後4か月の頃、母の由見さん(60)はまな娘の目が上を向く異変に気づいた。「これからどう成長していくのか」。将来への不安が募った。

 周りの同世代の子どもは歩けるようになったのに、まだ歩けない……。葛藤は深まっていく。15歳の時、国内で数人しかいない難病と診断された。曲がった背骨を矯正する10時間以上の手術を2年前に受けたが、今も自力歩行は難しい。

 自然の中で様々な経験を積んでほしいと、両親は幼い頃からスキーや登山に連れて行った。富士山には小学生の頃、家族らに背負ってもらいながら5回登った。「心から笑うことで、成長してほしかった」と父の敏行さん(52)。はなさんの車いすにスキー板を取り付け、敏行さんは一緒に滑ったこともある。

 身体と知的の障害はあるが、好奇心が旺盛で頑張ろうとする意欲は人一倍。約15年前から実緒さんが出場してきたスキー大会では「応援団長」として笑顔で声援を送り、「緊張しておなかが痛かった時でも和らいだ。はなといると、つらいことがあっても頑張ろうと思えてくる」と実緒さんは言う。

 延期決定から1年。電動車いすで公園や自宅近くのパン屋を訪れるなど練習を重ねてきた。この日、「笑顔ありがとう」とのメッセージも掲げられた沿道からは拍手がやまず、由見さんは「精いっぱい頑張ったね。ありがとう」と娘や応援に感謝し、はなさんは「楽しかった」と笑顔で答えた。

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1958320 0 東京オリンピック 2021/04/03 10:05:00 2021/04/03 10:05:00 2021/04/03 10:05:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210402-OYT8I50098-T.jpg?type=thumbnail
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