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東京五輪の聖火リレーは8日、三重県伊賀市から熊野市まで行われた。2日間とも晴天に恵まれ、ランナーたちは、雄大な自然や世界遺産などを楽しみながら、南北に長い県土を駆け抜けた。聖火は和歌山県へと引き継がれた。
平和のメッセージ伝える…ミャンマー支援などに取り組む 上村真由さん

「紛争などで故郷を追われた海外の人々や、がんと闘う人たち。五輪と縁遠そうな人たちへの励みにもなれば」。ミャンマー支援などに取り組む上村
海外の貧困児童、がん研究、在日外国人への日本語支援――塾経営と並行し、多岐にわたる活動に取り組んできた。
30歳代半ばにミャンマー出身の留学生を自宅に受け入れたのが縁で、何度も現地に足を運んでいる。多民族、多宗教が入り交じり、貧しい生活を送る子どもたちの姿を目にして、助けになろうと決意した。支援団体をつくり、これまでに小学校と高校の計4校、児童養護施設1か所の建設に携わった。それだけに国軍クーデターに端を発した現地の混乱に心を痛めている。
一方、がんと闘いながら研究資金を募ったカナダ人のテリー・フォックスさんの遺志を受け継ぎ、研究資金を募る「
東日本大震災では発生から約2週間後、塾の教え子と2人で車に支援物資を積み込んで向かい、岩手県大槌町でボランティアとして活動。三重に戻った後も、復興に役立ててもらおうと、ヒノキの間伐材を現地に届けた。
松阪市の自宅では今も、日本語教室を開いている。様々な肩書を持っているが、「社会的地位やお金より大切なことがある」。これからも貧困や病、平和について考え、支援や発信を続けていくつもりだ。
仲間と応募した聖火ランナーは自分だけが選ばれ、一人で走ることには気後れもあった、というが、「私が走ることで色んなメッセージを届けることができたと思う」と笑顔を見せた。