ニュース

5人の子ども育てる46歳母、勇気与える晴れ姿…高知

  
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 東京五輪の聖火リレーは20日、高知県南国市を出発。様々な人生の転換点と向き合うなどしてきたランナーが県東部をつなぎ、高知市へと運んだ。県内の2日間の日程が終了し、21日から愛媛県で行われる。

走る母、家族が沿道からエール

 働きながら5人の子どもを育てた松本めぐみさん(46)が、高知県安芸市の最初のランナーを務めた。忙しい中、工夫を凝らして子どもとの心の交流を図ってきた母の晴れ姿に、家族は「改めて勇気をもらった」と、沿道や職場、学校と、それぞれの場所からエールを送った。

笑顔で声援に応える松本めぐみさん(安芸市で)
笑顔で声援に応える松本めぐみさん(安芸市で)

 同市出身で元保育士。3人の娘と2人の息子に恵まれた。子どもが小さい頃、外出と言えば1人を背負い、1人はベビーカーに乗せ、両手に子どもを引いてぞろぞろと移動。「家の中も保育園のよう」な大変さだったが、近くに住む両親にも支えられ、いまは14~22歳に育った。

 保育士の仕事は激務。職場では園児に寄り添い、言葉を引き出すことを大切にしていたが、早朝の出勤や深夜の帰宅が続き、「自分の子どもに寄り添えているだろうか」と心配になった。そこで、長女が小学生のころ交換日記を始めた。学校での出来事や絵など個性あふれる内容に、夜遅くなっても必ず返事を書いた。「お仕事頑張ってね」との一言が励みになった。

 次女で大学3年のあかりさん(20)は、交換日記ならほかのきょうだいに遠慮せず、2人きりで交流できるのがうれしかったのだという。自分の文章が短くても、返信はいつも1ページくらいあった。中学受験への不安を一言だけ書くと、「あかりなら大丈夫、頑張ってきたのをちゃんと見てきたから」と背中を押してくれた。面と向かって言いたくなくて、短くつづった弱音をしっかり受け止めてくれたときの喜びは、忘れない。

「希望を持ち続ければ、困難乗り越えられる」

 松本さんは9年前、長年の過労から体調を崩し、半年入退院を繰り返した。「家族と自分の命が一番大切」と、約20年続けた保育士の仕事を辞め、市内の木工所で、おもちゃ作りに精を出している。

 家族に感謝の気持ちを伝え、元気な姿を見せたいとランナーに名乗り出た。一歩一歩、力強く走った松本さんは、「希望を持ち続ければ、どんな困難も笑って乗り越えられると示せたかな」と胸を張った。

 大学からエールを送ったあかりさんは「子育て、仕事を頑張ってきた母が走る姿に、勇気をもらったのは私の方。他の人にも勇気を与えるはず」と話す。(福田友紀子)

無断転載・複製を禁じます
1999448 0 東京オリンピック2020速報 2021/04/21 09:53:00 2021/04/21 09:53:00 2021/04/21 09:53:00 笑顔で声援に応える松本めぐみさん(安芸市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210420-OYT8I50117-T.jpg?type=thumbnail
続きを読む

「聖火」のニュース

オリンピック 新着ニュース