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沖縄県糸満市の中学2年大城千沙さん(13)は、聖火を取り付けた電動車椅子を運転し、母親の佳代子さん(44)と同市の平和祈念公園内に設けられた周回コースを約100メートルを走りきった。恩師2人が広げた横断幕も見つけ、顔をほころばせた。

筋力低下が進む先天性の「筋ジストロフィー」で歩くことはできない。それでも、遠く離れた岐阜県の祖父母や支えてくれた人たちに生き生きとした姿を見せたいと応募した。
新型コロナウイルス感染症が猛威をふるう中、この1年間、学校と病院以外の外出はゼロ。感染を懸念した佳代子さんから走者の辞退も勧められたが、「周りの方々の気持ちに応える機会だから」と揺るがなかった。
周回コースは段差もなく安心して進むことができ、「これからも挑戦を続けたい」と充実感があふれた。東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに日本各地が「どんな人にとっても暮らしやすい街」に変わっていくことを願っている。