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64年五輪の熱狂感じて…福井県立歴史博物館で企画展

   
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 開幕まで3か月を切った東京オリンピック。企画展「1964・東京五輪とそのころの福井」では、日本中が熱狂した57年前の前回五輪を資料や映像で振り返り、オリンピックムードを高める。

落合さんが着用したブレザーとジャージー
落合さんが着用したブレザーとジャージー
落合さんを激励する旗
落合さんを激励する旗
国内聖火リレー記念郵便切手=県立歴史博物館提供
国内聖火リレー記念郵便切手=県立歴史博物館提供

 まず目に入るのは、選手らが開会式などで着用した赤いブレザーとジャージー。福井県内からただ一人出場した射撃のラピッドファイアピストル代表、落合治さん(越前市=旧今立町出身)が着ていたものだ。

 そばには、数十人の町民らが名を連ね、「必勝を祈る」と大書された旗も。地元の期待の大きさがうかがえる。落合さんは24位。当時を悔しげに振り返るインタビュー映像も流れている。

 聖火リレーで使われたステンレス製のトーチ(長さ約70センチ)は、リレー実行委員会の関係者が保管していたものだ。県内で確認されているのはこれを含めて3本だけという。

 県内のリレーは、今回よりはるかに大規模に行われた。嶺南から嶺北へ縦断する約160キロのルートを104の区間に分け、青年団員や中高生を中心に総勢2392人の県民が、3日かけて聖火をつないだ。

 全国のルートをデザインした記念切手や、県内の詳細なルート図、走者名簿もある。美浜町の欄には、中学生だったプロ野球・阪神OBの川藤幸三さんの名前も確認できる。

 当時の県内の出来事も写真やニュース映像などで紹介されており、全国で流行した「東京五輪音頭」を、子どもたちが学校で踊るカットもある。山形裕之学芸員(62)は、「前回の熱狂ぶりに触れて、今夏への期待を膨らませてほしい」と話している。

 企画展は6月13日まで。午前9時~午後5時。一般100円、高校生以下・70歳以上無料。企画展開催中の休館日は、5月12日と26日~6月4日。問い合わせは県立歴史博物館(0776・22・4675)。

昭和の生活再現…駄菓子屋や黒電話

駄菓子屋を再現した常設展示
駄菓子屋を再現した常設展示

 常設展示に、昭和30年代後半から40年代の暮らしを再現した「昭和のくらし」コーナーがある。高度成長期を経て、人々の暮らしが大きく変わった時代。前回東京五輪の開かれた時代とも重なり、タイムスリップした気分になれる。

 再現されているのは、子どもたちの社交の場だった駄菓子屋や、自転車を扱っていた店がバイクや車に手を広げたことも多かった「モータース(自動車販売・修理店)」、黒電話やブラウン管テレビのある応接間など。農村部でも西洋風の生活様式が広まっていった経緯が分かる展示もある。

 聖火リレーの写真はどれも市民で沿道が埋め尽くされていた。コロナ禍の荒波の中で迎える今回、沿道の応援は制限され、無観客の地域もある。その差に愕然がくぜんとした。

 今回の県内走者を見渡すと、肉親を失った悲しみを支えてくれた人たちのために走る人や、福島の復興の願いをつなごうとする人たちがいる。思いは、熱狂の中を駆け抜けた人たちと変わらないはずだ。リレーまであと26日。立ち会えない人たちの分まで走者の姿を目に焼き付け、伝えたい。(山内浩平)

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2027658 0 東京オリンピック 2021/05/03 09:27:00 2021/05/03 09:27:00 2021/05/03 09:27:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210502-OYT8I50032-T.jpg?type=thumbnail
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