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モスクワ五輪「幻の陸上代表」、長尾隆史さん「思いに一区切り付けられそう」

  
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 東京オリンピックの聖火リレーが19日、岡山県内で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で公道でのリレーは中止となり、聖火を隣の人に受け渡す「トーチキス」方式による代替の式典が岡山市の岡山城下の段で実施された。20日は津山市の津山中央公園グラウンドで、同様の方式で開催される。

 長年の思いをかみしめるように、長尾隆史さん(63)(岡山県倉敷市)は一歩ずつ歩を進めた。

トーチキスでポーズをとるフィギュアスケートの高橋さん(左)と長尾さん
トーチキスでポーズをとるフィギュアスケートの高橋さん(左)と長尾さん

 1980年のモスクワ五輪陸上競技400メートル障害の日本代表だった。だが、当時は冷戦のまっただ中。日本を含む西側諸国がボイコットしたため、競技を始めた頃から目指していた夢の舞台には立てなかった。4年後のロサンゼルス五輪出場を目指したが、国内選考で敗れ、限界を感じて引退を決めた。

 第二の人生は選手を育成する道を進んだ。30歳で高校の教員になり、陸上部の顧問として次世代の若手に技術を伝えた。2001年には文部科学省に出向し、トップ選手の練習拠点となる味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)の設立にも関わった。

 アスリートを支える立場としてのやりがいを感じる一方、競技場で躍動する選手を見ると「五輪に出られたら、どんな気持ちなのだろうか」と感じた。立場が変わっても〈ランナー〉として舞台に立ちたいという思いが変わることはなく、聖火リレーへの参加を決めた。

 コロナ禍で走ることはできなかったが、晴れ舞台に立つことができた。しかも、聖火を託されたのは、バンクーバー五輪男子フィギュアスケート銅メダリストの高橋大輔さん。自分より若い世代のアスリートとの交流を、「偉大な選手から聖火を受け取れ光栄。五輪への思いは、一区切り付けられそうです」と振り返り、充実感に満ちた表情で会場を後にした。

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2065032 0 東京オリンピック2020速報 2021/05/20 09:47:00 2021/05/20 11:11:23 2021/05/20 11:11:23 聖火のトーチキスでポーズをとる男子フィギュアスケートの高橋大輔さん(左)と(0520502)長尾隆史さん(19日午後5時18分、岡山市北区で)=前田尚紀撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210519-OYT8I50108-T.jpg?type=thumbnail
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