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なんとか技師だけでも来日して…五輪サーフィン施設ピンチ、関係者ヤキモキ

 
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 本格的なサーフィンを楽しめる大型施設「静波サーフスタジアム」(静岡県牧之原市静波)の開業が、新型コロナウイルスの影響などで大幅に遅れている。米国人技師の来日ビザが下りず、人工造波装置の最終的な調整ができていないためだ。牧之原市では、東京五輪のサーフィン米国代表が7月下旬に事前合宿を予定しており、この施設の活用を想定している関係者は、焦りの色を見せている。

施設について説明する安達さん(20日、牧之原市で)
施設について説明する安達さん(20日、牧之原市で)

 静波サーフスタジアムは、幅約150メートル、奥行き60メートルの大型プールで、大規模な国際大会の開催も可能という。世界屈指の性能を持つ造波装置があり、初心者でも乗りやすい小さい波から、筒状に巻いた「チューブ」と呼ばれる上級者向けの波まで造ることができる。五輪会場である千葉県一宮町の釣ヶ崎海岸と同じような波を再現することも可能だ。同様の規模を持つサーフィン施設は国内に例がなく、オープンを待ち望む声は大きい。

 ところが、開業は2020年春の予定から延びに延び、いまだにめどが立っていない。造波装置は米国製で、昨年12月には専門の米国人技師が来日し、稼働に向けて準備してきた。電気系統の日米の安全基準の違いによる不具合に対応していたところ、ビザ有効期限の90日間が過ぎてしまった。今年2月に別の技師が来日して5月の開業を目指すはずだったのに、新型コロナの感染状況悪化で来日できなくなっている。

 延期は、牧之原市で予定されるサーフィン米国代表の事前合宿にも影響する懸念がある。市によると、人気サーフスポットの静波海岸とともに、施設のプールを利用してもらうことを想定している。一般サーファーとの接触を避けられるプールでの練習は、新型コロナ感染対策としても有効という面もある。だが、その実現の見通しは立っていない。

 施設の運営会社「サーフスタジアムジャパン」代表取締役の安達俊彦さん(66)は、「東京五輪を契機としてサーフィンが世界中に認知され、定着すればいいと思っている。なんとか技師だけでも来日してもらえるよう、配慮していただけないものか」とやきもきしている。

 静波海岸には1978年に160万人の海水浴客が訪れていたが、2019年には10分の1以下となる14万2000人まで激減した。海水浴シーズンがかき入れ時である牧之原市内では、サーフィン施設が沿岸部のにぎわい再生に向けた起爆剤になるとの期待が高まっている。市産業経済部の担当者も、「静波海岸とセットで、民間企業が進出したくなるような人の流れを取り戻したい」と話していた。

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2069993 0 東京オリンピック2020速報 2021/05/22 07:10:00 2021/05/22 09:53:54 2021/05/22 09:53:54 「米国人技師が来ないと開業できない」と嘆く安達代表(5月20日午前10時31分、牧之原市静波で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210522-OYT1I50007-T.jpg?type=thumbnail
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