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空手新ルール、追い風に…「力強さ」より「正確さ」重視

  
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喜友名諒選手
喜友名諒選手

 空手のプレミアリーグ・パリ大会が25~27日、各国のトップ級選手が出場して行われ、勝敗決定方法など新ルールを導入して実施された個人形は、男子で世界選手権3連覇中の喜友名(きゆな)諒(劉衛流龍鳳会)、女子で清水希容(ミキハウス)が優勝した。2020年東京五輪での金メダルに向け、今回のルール改定は正確な演武を重視する日本勢にとって追い風となりそうだ。

 最大の変更点は、勝敗決定が旗判定から採点方式になったこと。五輪競技に採用される前から指摘されていた「旗判定では優劣が分かりづらい」との問題を解消するためだ。昨年まで5人の審判が旗を上げて勝者を決めていたが、新ルールでは7人の審判がタブレット端末に数値を入力し、得点は自動的に算出される。

 7人のうち点数の高い方から2人、低い方から2人をそれぞれカットし、中間の3人分を合計して選手1人につき30点満点。喜友名は26.92点、清水は26.14点でパリ大会を制した。

 採点の対象は、技や立ち方、正確な呼吸法などを審査する「技術点」と力強さやスピードなどを見る「競技点」に分かれている。旗判定時代の審判は技術点を50%、競技点を50%と頭の中で計算し、判断基準としていた。新ルールでは技術点70%、競技点30%と配分が明確に定められた。

清水希容選手
清水希容選手
「形」の主なルール
「形」の主なルール

 信川義明・国際審判員によると、海外勢は身体能力の高さを生かして競技点で勝負する傾向にあり、日本勢はもともと丁寧な基本動作に定評がある。技術点重視の流れについて、29日にパリから帰国した喜友名は「空手本来の動き方でないと、パワーもスピードも評価されない感じがした」と印象を語った。

 ただし、楽観は禁物。1対1のトーナメントだった競技方式も大きく変わり、グループ戦で勝ち上がった上位選手が、頂点を争うことになった。これに伴い、優勝までに必要とされる演武の種類の数が減った。例えば清水の場合、今年のパリ大会は4演武だったが、昨年の同じ大会は6演武で優勝した。

 東京五輪も採点方式で行われ、金メダルに到達するまで4演武をこなすことになる見通し。清水は「形の数が絞られる分、(一つの演武の)レベルを上げないといけない。どの形で五輪を迎えるのか考えていきたい」と気を引き締める。パリ大会に同行した日本代表の古川哲也・シニア形コーチは「海外選手は技術点で減点されないよう、窮屈に技を出していた。今後は形の選択を変えるなどして研究してくると思う」と警戒感を示した。

空手形 新ルールの採点例
    技術点 競技点
審判1 ×8.2 ×8.4
審判2  8.6  8.6
審判3 ×8.8  8.6
審判4 ×8.2 ×7.8
審判5  8.4  8.6
審判6 ×8.8 ×8.8
審判7  8.6 ×8.8
×の得点をカットし残りを合計

技術点=25.6×0.7=17.92
競技点=25.8×0.3=7.74
選手の得点=25.66点

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