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東京五輪の聖火リレーは22日、鳥取県内2日目が行われ、聖火はランナーのさまざまな思いや願いとともに、琴浦町から鳥取市までの9市町を巡った。23日は兵庫県に舞台が移るが、公道でのリレーは中止が決まっている。

水産分野の専門家として、鳥取の海の魅力を発信し続ける中谷英明さん(58)。「きれいな海を次の世代につなげたい」との思いを胸に、聖火を次の走者に引き継いだ。
講演会やイベントには、カニのかぶり物をかぶった「かにクン」として出演する。魚のかぶり物で親しまれる「さかなクン」と親しく、共著「さかなクンの山陰海岸ギョギョ図鑑」(今井出版)がある。
鳥取市出身。小学5年の時に訪れた浦富海岸(岩美町)で、山陰の海の美しさや多様な生き物に魅せられた。大学で海洋生物の研究に明け暮れ、卒業後は兵庫県や鳥取県の職員として水産振興などに取り組んだ。「鳥取の海や魚の魅力を伝えたい」と51歳で早期退職し、水中写真家やシュノーケリングのインストラクターとしても活動する。
聖火リレーへの参加を希望したのは、美しい海を守る活動をアピールしたい思いや、スポーツの祭典を盛り上げたい気持ちからという。トレードマークのかぶり物をかぶることはかなわず、海のない若桜町を走り抜けたが、出発時の「カニポーズ」で鳥取の海の素晴らしさを精いっぱいアピールした。