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鳥取県内で21、22日に行われた東京オリンピックの聖火リレー。将来の五輪出場を目指す10歳代の若者ら173人のランナーが、境港市から鳥取市まで聖火を運び、22日夜にはゴールの県立布勢総合運動公園(ヤマタスポーツパーク)球技場で、到着を祝う式典「セレブレーション」が行われた。

「お金を稼いで母国の両親を楽にさせたい」。相撲界での成功を目指して、モンゴルから来日した。約20年の時を経て、レンツェンドルジ・ガントゥクスさん(36)は、鳥取の人たちへの感謝をかみしめながら聖火をつないだ。
レスリングとモンゴル相撲に打ち込んでいた少年時代、来日のチャンスに巡り合った。有望株を発掘するため、モンゴルを訪れていた鳥取城北高相撲部の石浦
がむしゃらに稽古に励んだものの、角界入りは果たせなかった。現在は古巣の相撲部でコーチを務め、大関・照ノ富士関など大勢の力士の輩出に貢献した。
石浦監督や同僚の教職員らに支えられ、今の自分があると考えている。聖火を掲げて式典会場を走ることで、感謝の念を表現するとともに、相撲部員をはじめ、同高の生徒に感動や勇気を与えることができた。レスリングで五輪を目指していた時期もあり、「第二の古里・鳥取で、五輪に関わるという幼い頃からの夢がかなった。本当にうれしい」と笑顔で語った。