ニュース

亡き祖父の出身県で走った孫「沿道と『心の共有』あった」

 
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

トーチキスをする筒井さん(高浜町で)=近藤誠撮影
トーチキスをする筒井さん(高浜町で)=近藤誠撮影

 京都市の都タクシー社長・筒井基好さん(48)は、亡き祖父の出身県・福井でリレーに参加した。祖父から継いだ福井の魂を感じながら高浜町を走ったという。「沿道のみんなと走ったような『心の共有』があった。この瞬間がずっと終わらないでほしいと願う、幸せな時間でした」と語った。

 先々代社長だった祖父は太平洋戦争中、ビルマ(現ミャンマー)で従軍した。危ういところを現地の人にかくまってもらい、命を救われた経験を、戦後、家族に語り聞かせた。「今でもあの国の人たちに感謝している」。しみじみ語る祖父の姿は今も記憶に残っている。

 33歳の時、父の後を継いで社長に。「地域に役立つタクシー会社」を目指す一方で、ミャンマーで祖父が受けた恩のことがいつも頭にあった。「人はどこかでつながっている。社会のためにできることを」と、途上国の子どもたちにポリオワクチンを届ける支援活動を始めた。

 会社が所有するタクシーの走行距離が1000キロに達するごとにワクチン1本分を寄付。ブータンやミャンマーなど約10年で、届けたワクチンは40万本を超える。世代を超えた「恩返し」のつもりだ。

 「多くの人に活動を知ってもらい、広めることができれば」と聖火リレーに臨んだ。コロナ禍で京都の観光客が減る中、厳しいかじ取りを迫られるが、「社会に求められることをやっていく」との信念は変わらない。

 「オリンピックも企業活動も、時代が変遷しても、大事なことは引き継がれていく。僕にとっての祖父の魂のように。子どもや孫の世代に継いでいくことが、今を生きる僕たちの使命だと思う」

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2087673 0 東京オリンピック2020速報 2021/05/30 09:25:00 2021/05/30 10:19:26 2021/05/30 10:19:26 トーチキスをする筒井基好さん(29日午前8時31分、福井県高浜町で)=近藤誠撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210530-OYT8I50001-T.jpg?type=thumbnail
続きを読む

「聖火」のニュース

オリンピック 新着ニュース