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かつてモスクワ目指した友が眠る地、一緒にいる思いで駆けた

  
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幼なじみの思い出を胸に走る中川さん(おおい町で)
幼なじみの思い出を胸に走る中川さん(おおい町で)

 福井県おおい町で走者を務めた横浜市の中川裕市さん(61)は学生の頃、日本がボイコットしたモスクワ五輪(1980年)にボート競技で出場を目指していた。高校、大学で共に練習に励み、五輪出場を目指した友が眠る古里・福井の地を駆けた。

 高浜町出身。幼なじみの同級生、松崎吉恭よしゆきさんと共にボート競技の強豪・美方高校で練習に打ち込み、モスクワ五輪を目指して中央大に進学。高校総体や国体でも活躍する実力者だった。しかし、当時は東西冷戦の頃。ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議して、日本が五輪の不出場を決定した。

 松崎さんはモスクワ五輪の翌年、盲腸をこじらせ、大学卒業を目前に急逝した。「彼がいなかったらボートを辞めていたかもしれない」。厳しい練習も一緒に乗り越えてきただけに、「こんなにもはかなく亡くなってしまうのか」と大きな喪失感に襲われた。

 あれから40年。「一緒に思いを遂げられなかった松崎ら仲間たちの夢を背負って走りたい」と、リレーへの参加を申し込んだ。

 おおい町を走った中川さんは、「選手としてではなくリレーという形の参加になったが、彼も一緒にいるという思いで走れて満足だ」。横浜に戻る前に、トーチを持って松崎さんの眠る高浜町の墓を訪れ、感謝の気持ちを伝えるつもりだ。

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2087676 0 東京オリンピック2020速報 2021/05/30 09:25:00 2021/05/30 10:19:21 2021/05/30 10:19:21 トーチを掲げて走る中川裕市さん(29日午前9時44分、福井県おおい町で)=近藤誠撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210530-OYT8I50002-T.jpg?type=thumbnail
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