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岩手の今 届けた聖火…教え子 後押ししたい

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 東京五輪の聖火リレーは岩手県内3日目の18日、一関市から盛岡市までの10市町を北上し、県内の全行程を終えた。新型コロナウイルスの感染拡大で、盛岡市では公道での実施が中止され、代わりに走者22人が「トーチキス」で聖火をともした。3日間、28市町村の62・35キロで総勢284人が復興への願いを託した聖火は、宮城県へ引き継がれた。

アルベールビル五輪 複合団体「金」…三ケ田礼一さん

壇上でポーズを取るチームランナーの三ケ田さん(盛岡市で)=川口正峰撮影
壇上でポーズを取るチームランナーの三ケ田さん(盛岡市で)=川口正峰撮影

 「五輪はアスリートにとって夢の舞台。その気持ちは今も変わらない」。公道でのリレーが中止となった盛岡市で、1992年アルベールビル五輪スキー・ノルディック複合団体金メダリストの三ケ田礼一さん(54)は「最終ランナー」として3日間のリレーを締めくくった。

 旧安代町(現八幡平市)に生まれ、小学生でスキージャンプを本格的に始めた。小学5年の時、札幌五輪の金メダリスト・笠谷幸生さんから指導を受ける機会があり、「君はずいぶん身が軽いね」と声をかけてもらった。「『頑張れよ』というメッセージだったと思う」と振り返る。

 五輪選手を多数輩出した名門・東奥義塾高(青森県)に進学。1日1000回のスクワットで跳躍力を鍛え、みるみる頭角を現した。高校2年でインターハイ優勝。大学卒業後、91年の世界選手権で銅メダルを獲得し「世界でも通用する」と自信を深めた。

 92年に初出場した五輪には、荻原健司、河野孝典の両選手と挑んだ。初日のジャンプを1位で終え、迎えた2日目のクロスカントリー。目が覚めると、3人分のスキー板約40本全てにワックスがかかっていた。同行したオーストリア人の男性スタッフが徹夜で仕上げてくれていた。

 スキー板を受け取る時にスタッフが一言、「グッドラック」と声をかけてくれたことが力になった。その日は晴れて雪がざらめ状になっていたこともあり、スキーがよく滑った。結果は金。冬季五輪では、日本勢として笠谷さん以来20年ぶりの快挙だった。

 現在は県職員として、次世代のトップアスリートを発掘する事業「いわてスーパーキッズ」に携わる。この日のリレーでは、その受講生たちと一緒にトーチを掲げた。「人生の大事な場面で後押ししてくれる人たちがいたから、金メダルという結果を出せた。今度は自分が未来のアスリートの背中を押してあげたい」

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2137867 0 東京オリンピック2020速報 2021/06/19 09:16:00 2021/06/19 09:16:00 2021/06/19 09:16:00 壇上でポーズを取るチームランナーの三ヶ田礼一さん(18日午後7時43分、盛岡市で)=川口正峰撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210619-OYT8I50002-T.jpg?type=thumbnail
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