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ALS医師、勇気の聖火

 
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 宮城県での聖火リレー2日目の20日、全身の筋肉が衰えていく難病の筋 萎縮いしゅく 性側索硬化症(ALS)を患う千葉県八千代市の医師、太田 守武もりたけ さん(50)が宮城県多賀城市で出場した。額と口の筋肉で動かせる特注の車いすで、時々立ち止まりながら約200メートルを12分かけて走りきった。

特注の車いすで走るALS患者で医師の太田守武さん(20日、宮城県多賀城市で)
特注の車いすで走るALS患者で医師の太田守武さん(20日、宮城県多賀城市で)

 太田さんは2010年11月、右足を引きずって歩くようになり、13年には左足も動かなくなった。その約4か月後、ALSと診断された。自宅にひきこもり、大好きな家族との会話さえ拒んだ。「『なんで自分が。どうやって死のうか』しか考えていなかった」

 担当の医師に自身の病気を語ってみるよう勧められ、講演に立つと、自分の話に涙を流しながら耳を傾けてくれる人がいた。「また人の役に立ちたい」。生きる希望をもらった。

 東日本大震災の被災地には診断前の11年6月から、がれき撤去のボランティアで入った。発症後も宮城県南三陸町などを訪ね、悩み事の相談会を開いた。

 「重度障害があっても、ここまでできる。病気の方、被災された方々に勇気と希望を持ってほしい」。聖火リレーに応募した。

 病状が進行した今、自分の意思で動かせるのは、額の筋肉と眼球と口だけ。それでも一人で車いすを動かし、前に進む姿を見てほしかった。走っている間も顔が見えるように座位の姿勢を保つリハビリを続けた。

 「生きることを決してあきらめない」。暗闇を照らす 灯火ともしび があることを身をもって伝え続ける。

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2140840 0 東京オリンピック2020速報 2021/06/21 05:00:00 2021/06/21 01:10:32 2021/06/21 01:10:32 坂道を上る聖火ランナーの太田守武さん(20日午後6時22分、宮城県多賀城市で)=武藤要撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210621-OYT1I50011-T.jpg?type=thumbnail
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