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東京オリンピックの聖火リレーが23日、静岡県内で始まり、96人のランナーが湖西市から静岡市までの7市で聖火をつないだ。生まれ育ったふるさとや、家族、友人らへの感謝の思いを胸に、晴れやかな表情で歩を進めた。

牧之原台地上に広がる茶畑。島田市の高橋春華さん(25)は家族や友人、なじみの看護師らも見守る中、左手でトーチを掲げた。「支えてくれた人たちに感謝しながら走った。元気な姿を見せることができてよかった」と話した。
5年前、右腕のひじから先を事故で失った。6月23日は、絶望と恐怖のどん底にあった切断手術の当日。「昨年、五輪が開かれれば24日に走っていた。この日になったのは運命。つらい記憶に(良い思い出を)“上書き”できた」
手術後は利き手が使えず、周りの視線にも傷ついたが、立ち直りのきっかけはSNSだった。障害者らと交流し、母親たちがアップした障害を持つ子の天真
周囲への恩返しの思いで聖火ランナーに志願した。「私が走ることで勇気や希望が届き、障害者を見る目が変われば」と願う。