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電動車いすで聖火リレーに参加「人の温かさ感じられた」

 
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 東京オリンピックの聖火リレーは、山梨県内で2日目となる27日、笛吹市や富士吉田市など11市町村を巡った。世界遺産・富士山の5合目にも聖火が運ばれ、県内の日程は全て終了した。2日間で計172人のランナーがつないだ聖火は、神奈川県へと引き継がれる。

 「幼い頃から知っている人がたくさん応援に来てくれて、人の温かさを感じられた」。地元の鳴沢村で、電動車いすで聖火リレーに参加した小林俊介さん(29)は晴れやかな表情で語った。

幼なじみの伴走者とともに笑顔でトーチを手にする小林さん(右)(27日、鳴沢村で)
幼なじみの伴走者とともに笑顔でトーチを手にする小林さん(右)(27日、鳴沢村で)

 生まれつき周りより立ち始めが遅く、走ることができなかった。小学6年の頃、「脊髄性筋 萎縮いしゅく 症」という全身の筋力が落ちていく進行性の病気と診断された。中学3年には完全に歩くことができなくなり、5年ほど前には趣味のゲームでコントローラーの操作が思い通りにできなくなった。

 「すごいショックだった」。そんな沈みがちな気持ちを、ボッチャが変えてくれた。手でボールを投げられないとできないと思い込んでいたが、2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックを見て、ランプというスロープを使ってボールを転がすことができると知った。同年にボッチャを始めると、その奥深さにのめり込んでいった。

 17年に日本選手権の東日本予選会に出場し、同年に県ボッチャ協会を設立した。県内で競技人口を増やすために体験会なども開いてきた。「健常者と同じように、スポーツで勝つうれしさや負ける悔しさを感じられるようになった」と振り返る。

 聖火ランナーに応募したのは県ボッチャ協会副会長の田中千晶さん(49)に勧められたのがきっかけ。「誰でも参加できる聖火リレーを通して、障害者が社会でも共生できることを知ってほしい」と願って走った。

 パラリンピックは「テレビで観戦するもの」という気持ちだったが、「聖火ランナーを務めて特別な思いが生じた」と話す。「練習したり戦術を勉強したり、できることをやっていきたい」。選手としての出場を目指し、夢は膨らむ。

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2161132 0 東京オリンピック2020速報 2021/06/28 10:52:00 2021/06/28 10:52:00 笑顔で聖火を受け取る小林さん(右)(27日、鳴沢村で)=高村真登撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210627-OYT8I50035-T.jpg?type=thumbnail
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