ニュース

「ゴムまり娘」村上茉愛、リオ五輪4冠のバイルスに挑む…「メダル取りに行きたい」

  
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

4種目「メダル取りに行く」

 25日から始まる体操女子に出場する村上茉愛。パワフルな跳躍技に、はじけるような笑顔。元気いっぱいの演技が持ち味の「ゴムまり娘」も、気付けば女子代表最年長となった。団体主将にも指名され、競技力だけでなく、精神的な支柱としても活躍が期待されている。

4種目でのメダル獲得を目標に掲げる村上茉愛
4種目でのメダル獲得を目標に掲げる村上茉愛

 東京五輪では団体総合、個人総合、種目別のゆかと平均台のメダル計4個を自らに課す。代表合宿では若手よりも器具に飛びついて練習を重ね、失敗が続く選手がいれば、優しく声をかける。「自分がわかる技術や考えを伝えている」。大黒柱の自覚は十分だ。

 トランポリンを使った練習で身につけた空中感覚と脚力で、小学生時代からゆかで高難度の宙返り技を習得して注目された。初出場した2016年リオデジャネイロ五輪は団体総合4位。日本女子としては1968年メキシコ大会以来の好成績だったが、あと一歩で逃したメダルへの思いは、時がたつほど膨らんだ。

 「もっと前からメダルを意識して練習していれば、届いたかもしれない。本気でメダルを取りたいと思うようになった」。天賦の才に練習量が加わり、1年後の17年世界選手権はゆかで金メダル。「ここまで短期間で成長するとは思っていなかった」。日体大で指導する瀬尾京子監督も驚く成長曲線を描いた。

 リオ五輪4冠のシモーン・バイルス(米)が欠場していたとは言え、審判に与える印象も重要な採点競技において、世界チャンピオンの称号は大きい。バイルスが復帰した18年世界選手権ではその女王に食らいつき、個人総合銀、ゆか銅。表彰式では両種目とも金のバイルスの隣で、充実感あふれる笑みを浮かべた。

 強度の高い練習は体への負荷も大きく、19年5月のNHK杯を腰痛で棄権。東京五輪の団体出場権をかけた同年秋の世界選手権はテレビで見守った。その大会で五輪切符を持ち帰る立役者となった1学年上の寺本明日香は、昨年のアキレスけん断裂の影響もあり、五輪は補欠としてチームを支える。ともに日本女子を引っ張ってきたライバルのサポートに、「安心できる。そばにいてくれるのは大きい」と信頼を寄せている。

 5年前の夏、五輪アリーナの電光掲示板の4番目に表示された自分たちの得点を、寺本の隣で見つめた。「(今度は)悔しい思いをしないように、メダルを取りに行きたい」。盟友の思いも背負い、2度目の舞台に立つ。

村上茉愛(むらかみ・まい)  1996年生まれ。神奈川県出身。日体大出。4歳から池谷幸雄倶楽部で本格的に競技を始めた。14歳で出た2010年全日本選手権の種目別ゆかで初優勝。個人総合では全日本選手権で5度、NHK杯で3度頂点に立った。1メートル48、48キロ。日体ク所属。

バイルス別格の壁

 村上の前に立ちはだかる最大の壁は、同じ24歳のバイルス。6月下旬の米国代表選考会では、ミスを出しながらも悠々と個人総合トップで2大会連続の代表に名を連ねた。村上同様に脚力が強く、跳躍系種目に無類の強さを誇る。リオ五輪では団体総合、個人総合、種目別跳馬、ゆかで4冠を達成。今大会は平均台でも頂点を狙う。

 4種目合計で60点台をたたき出す別格の女王を除くと、メダル争いは混沌としている。表彰台には個人総合で57点台、ゆかは14点台に乗せることが求められそうだ。

(2021年7月5日付朝刊掲載)

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2231927 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/25 09:00:00 2021/07/25 10:29:53 女子決勝でゆかの演技をする村上茉愛=2021年4月17日、群馬県高崎市の高崎アリーナ、細川卓撮影女子決勝でゆかの演技をする村上茉愛(17日、群馬県高崎市の高崎アリーナで)=代表撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210707-OYT1I50063-T.jpg?type=thumbnail
続きを読む

「体操」のニュース

オリンピック 新着ニュース