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選手「悲しい」チケット保有者「望み消えた」…五輪無観客

  
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 開幕が半月後に迫った東京五輪は8日、東京など4都県の競技会場を無観客とすることになった。新型コロナウイルスの感染が再拡大し、東京都に緊急事態宣言が発令されるためで、観戦を楽しみにする人や、本番を目前に控えた選手からは落胆の声が相次いだ。

落胆と理解

スケートボードなどの会場になっている有明アーバンスポーツパーク。開幕を控え、仮設の観客席が設置された(8日午後、東京都江東区で、読売ヘリから)=吉岡毅撮影
スケートボードなどの会場になっている有明アーバンスポーツパーク。開幕を控え、仮設の観客席が設置された(8日午後、東京都江東区で、読売ヘリから)=吉岡毅撮影

 「世界のトップ選手の走りを見るのを楽しみにしていたのに……」。名古屋市東区の会社員の男性(40)は残念そうに話した。陸上男子200メートルの決勝などが観戦できるチケット2枚を持っていた。

 大会組織委員会は先月21日、五輪の観客数の上限を1万人にすると発表。開閉会式と7競技の一部チケットについて、再抽選を行うとしていた。

 男性のチケットも再抽選の対象で、当選した場合、休暇をとって妻(39)と上京する予定だった。「抽選にかけていたが、望みがなくなってしまった」と肩を落とした。

 ホッケー女子決勝などのチケットが当選していたのは、山形県庄内町の主婦の女性(32)。ホッケーは再抽選がないため、昨年生まれた長男を連れて観戦する計画を進めていた。「一生の思い出になると楽しみにしていた。感染者が増えているので、無観客はやむを得ない」と理解を示した。

選手

 五輪代表選手らは8日、オンライン記者会見などで観客の問題について問われ、率直な思いを口にした。

 陸上男子110メートル障害代表の泉谷駿介選手(21)(順大)は「感動させる走りをしたいと思っているので、直接見てもらえないのは悲しい」と話した。

 柔道男子の井上康生監督(43)は「選手にとって、応援が力になるのは間違いないが、無観客ということも受け止めて戦っていかないといけない」と述べた。

医師歓迎「当然だ」

 コロナ患者への対応に追われる医師からは、歓迎の声が上がった。

 トライアスロンなどが行われる「お台場海浜公園」(東京都港区)の医療責任者で、昭和大学病院の八木正晴医師(50)は「感染状況を考えれば当然の判断だ」と語った。

 観客がいなければ患者は減り、負担が少なくなる。だが、観客用医務室は会場スタッフや報道関係者も利用するため、無観客になっても1日に医師2人、看護師3人の態勢を維持したいと考えている。

 今大会は、感染が疑われる患者を「隔離室」で診たり、炎天下で医療用ガウンを着用したりする必要がある。八木さんは「通常より対応が難しい」と説明した。

 東京都は都内24会場と最寄り駅を結ぶ「ラストマイル」に救護所を複数設ける準備をしていたが、観客がいなくなれば不要になる。

ボランティア

 駅や競技会場周辺では、道案内などを行うボランティア約4万人が活動する予定だった。

 6月下旬に研修を受けた東京都葛飾区の大学2年の女性(20)は、「感染者が増えていて不安があったが、ユニホームをもらって気持ちが高まっていた。無観客になったら、私たちは何をすればいいのか」と戸惑っていた。

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2191831 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/09 05:00:00 2021/07/09 06:44:52 五輪で自転車競技(BMXフリースタイル、BMXレース)、スケートボードの会場になる有明アーバンスポーツパーク。仮設のスタンドには「TOKYO2020」の文字や国旗が見える(8日午後3時11分、東京都江東区で、本社ヘリから)=吉岡毅撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210709-OYT1I50013-T.jpg?type=thumbnail
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