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競泳の「タッチ板」、導入のきっかけはローマ五輪での騒動…100分の1秒単位での同タイムは同着

  
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タッチ板が作動しない場合は…

 競泳では、プールの壁に設置された「タッチ板」を選手が押してタイマーを止め、1000分の1秒単位を切り捨てて公式記録とする。東京五輪でも公式計時を担うオメガの製品では、1・5~2・5キロ・グラムの力でストップ。作動しなかった場合は毎秒100枚を撮影するカメラでタイムを判定する。

 導入の契機は1960年ローマ五輪での「大論争」。当時は複数のタイムキーパーが目視で計測していたが、男子100メートル自由形で米国と豪州の選手がほぼ同時にゴール。明確な根拠を示せないまま豪州選手が優勝し、米国側から異議申し立てが行われる騒動に発展した。

 ここからタッチ板の開発が進む。多くの国内大会で製品が使われているセイコーによると、64年東京五輪で導入。求められるのは波などの水圧には反応せず、なおかつ正確に計時できる技術だ。現在用いられているのは、オメガでは縦長の細い板をつなぎ合わせる手法。セイコーは直径4ミリの穴を1万4000か所設けることで圧力を分散している。

 2012年ロンドン五輪で使用されたオメガ製品は100万分の1秒まで計測可能。写真判定で着順を決める陸上と異なり、競泳は100分の1秒単位での同タイムは同着となるが、精密さを極めることで競技の進化を支えている。

 16年リオデジャネイロ五輪ではマイケル・フェルプス(米)ら3人が同時に銀メダルとなり、手をつないで表彰台に上がる姿が話題を呼んだ。東京五輪では進化する計時がどんな名シーンを演出するだろうか。(敬称略)

映像技術、レース見やすく

 テレビ中継でプール上を赤いラインが選手と競うようにスライドし、世界記録のペースが示される。今ではおなじみの「バーチャルレコード(仮想の記録)ライン」と呼ばれる映像技術で、五輪では2008年北京大会から始まった。会場の観客にレース結果を分かりやすく伝える工夫もある。12年ロンドン大会からスタート台の側面に三つのランプを設置。メダルを獲得した選手の台が金は一つ、銀は二つ、銅は三つ点灯し、電光掲示板に目を移さなくても順位を確認できる。

(2020年12月1日付朝刊掲載)

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2232694 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/25 11:50:00 2021/07/25 11:59:42 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210713-OYT1I50092-T.jpg?type=thumbnail
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