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トライアスロンは「トランジション」に注目…日本製「オーダーメイドスーツ」の進化

 
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 スイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロの計51・5キロで競い、「鉄人レース」とも称されるトライアスロン。異なる3種目の動きに対応するため、ウェアも進化を遂げてきた。

発祥はアメリカ、競技のつなぎ目が重要に

トライアスロンスーツの進化
トライアスロンスーツの進化

 トライアスロンは1974年、米国で初めてレースが行われた。当初は種目ごとに着替える選手もいたが、競技性が高まるにつれて各種目のつなぎ目「トランジション」のタイム短縮が重要に。水着の中にバイク、ラン用ウェアの上半身部分を仕込み、スイム後に走りながら取り出して着る選手もいた。2000年シドニー五輪で正式種目に採用され、機能も高まってきた。

 日本代表のウェアを担当するアシックスによると、従来の素材は伸縮性を重視してニットが主流だった。08年に競泳界でポリウレタン製パネルを表面に貼った「高速水着」が登場すると、トライアスロン界でも一部で追随する動きが出た。国際水泳連盟が09年、素材を織物に限定するなどの規定を定めたことを受け、トライアスロンもこれを適用。軽くはっ水性の高い織物を使い、各社は素材や構造に工夫を凝らすようになる。

東京五輪では新素材を採用

 東京五輪に向けて同社は織物の新素材を採用。16年リオデジャネイロ五輪時の約140グラムから約116グラムに軽量化し、伸縮性も約2倍に。同社は選手個々の「オーダーメイド」を重視し、サンプルの着用データを同社のスポーツ工学研究所で分析。着圧や生地の長さなどを微調整する。

 スイムが苦手な選手には腰回りに「ベルト」を配置して締め、骨盤を前傾させて水中の姿勢をサポート。背中の素材を織物から締め付けの弱いニットに変え、バイクで前傾姿勢を取りやすくする。同社スポーツマーケティング部の島田佳久は「どの種目でも妨げにならないウェアが理想」と話す。

 五輪ではメダルに届いていない日本勢。東京五輪では日本製の「オーダーメイドスーツ」で世界の鉄人たちに挑む。(敬称略)

五輪は51・5キロ、最長は226キロ走破

 五輪のトライアスロンは計51.5キロだが、大会や天候などによって様々に距離が変化する。最も長いのは3種目で計226キロを走破する「アイアンマン」。毎年、米ハワイ島で世界選手権が開かれ、稲田弘(ひろむ)さん(88)が世界最高齢完走者としてギネス世界記録に認定された。

 短いものでは五輪の半分の「スプリント」、約5分の1の「スーパースプリント」などがある。ランとバイクの「デュアスロン」、スイムとランの「アクアスロン」も各地で大会が行われている。雪原でラン、マウンテンバイク、クロスカントリースキーを行う「ウィンタートライアスロン」もあり、幅の広い競技性が魅力となっている。

 (2021年2月25日付朝刊掲載の記事を再構成)

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2234357 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/26 07:35:00 2021/07/26 07:46:13 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210726-OYT1I50042-T.jpg?type=thumbnail
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