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被災地巡り五輪招致をPRした紙芝居師「明るいエネルギーを」

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 東京オリンピックの聖火リレーは14日、都内で6日目を迎え、府中市の東京競馬場で、隣の人に火を移す「トーチキス」が行われた。西東京、小金井、府中など5市で公道を走行する予定だった人たちが参加し、聖火をつないだ。時折のぞく青空に芝生の緑が映えるコース脇の特設会場で、参加者はスタンドの家族らに笑顔で手を振った。7日目の15日は、三宅島、神津島など、大島を除く伊豆諸島で、都内初となる公道走行が行われる。

ポーズを決める紙芝居師ヤムちゃん(14日、府中市で)=長嶋徳哉撮影
ポーズを決める紙芝居師ヤムちゃん(14日、府中市で)=長嶋徳哉撮影

 「子どもたちに明るいエネルギーを届けたい」。紙芝居師のヤムちゃん(42)は、そんな思いを込め、次の走者のトーチにポーズを取りながら点火した。今にも雨が降りそうな空模様に日が差し、気持ちを後押ししてくれているようだった。紙芝居仲間がスタンドから手を振り、スマートフォンで写真撮影する姿が目に入った。

 2011年から東日本大震災の被災地など各地を巡って、東京五輪・パラリンピック招致をPRする紙芝居を披露してきた。だが、当時は招致への関心は低く、観客の反応も少なかった。

 翌12年のロンドンパラリンピック。目隠しをして鈴の入ったボールを相手ゴールに入れる視覚障害者球技「ゴールボール女子」で日本が金メダルを獲得した。にもかかわらず、大会後に都内で観戦した試合の会場はガラガラ。「これではいけない。日本でパラスポーツをもっと盛り上げなければ」と改めて思った。

 「まずは、ルールを知ってもらわないと。そして、楽しく伝える」。知人のかみはるさんとコンビを組んだ。かみはるさんは生まれつき足に障害があり、つえをついて口演に立つ。09年まで吉本興業のお笑い芸人として活動してきただけあって、「ボケ」や「突っ込み」は絶妙。かみはるさんとの話術は子どもたちから好評で、地方からも口演の依頼が相次ぐようになった。

 16年からは渋谷区公認で、車いすラグビーや卓球など4競技のルールを盛り込んだ紙芝居を小学校で行うなど、口演は年間100回を超えた。そんな草の根のような活動は今も続き、オリパラの紙芝居を見てくれた子どもたちは2万人近くに上る。

 新型コロナウイルスの感染拡大が収束せず、子どもたちの笑顔が減ってしまっている今、「五輪・パラリンピックが多くの人に笑顔を運ぶことは間違いない」と信じている。

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2208021 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/15 10:01:00 2021/07/15 10:01:00 最終ランナーの新体操選手をまねてポーズを決める紙芝居師ヤムちゃん(府中市日吉町の東京競馬場で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210715-OYT8I50000-T.jpg?type=thumbnail
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