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陸上女子1500、夢への背中押してくれた同郷の絆…日本人初代表の田中希実

  
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田中(左)の努力を見守ってきた小林さん=小林さん提供
田中(左)の努力を見守ってきた小林さん=小林さん提供

 陸上の田中 希実のぞみ (21)(豊田自動織機TC)が東京五輪で女子1500、5000メートルに出場する。アフリカ勢や欧米勢が強い1500メートルで、 卜部うらべ 蘭(26)(積水化学)とともに日本女子として初の五輪切符をつかんだ田中。夢へ向かって背中を押してくれたのは、同じ兵庫県小野市出身の前日本記録保持者、小林祐梨子さん(32)だった。(平野和彦)

 小林さんは兵庫・須磨学園高3年だった2006年に4分7秒86の日本記録を樹立。5000メートルで五輪に出場したが、1500メートルではかなわなかった。15年に現役引退レースとして選んだ地元の駅伝大会で同じチームだったのが中学生の田中だ。序盤から速いペースで飛ばす姿に「怖いもの知らず。面白い選手が出てきた」と驚かされた。

 田中は県立西脇工高から同志社大へ進学。陸上部には所属せず、父と二人三脚で世界を目指した。「のんちゃん」とかわいがってくれる小林さんとは自宅が近く、相談する機会も増えた。当初は諦めていた日本記録の更新も「絶対いける」と自信を持たせてくれ、練習内容が悪くて落ち込むと、「何でもかんでもできへん」と励まされた。

 昨年はコロナ禍で大会が相次いで中止に。厳しい練習を課す父に、「こんなにやっても試合ないやんか」と泣いて訴えたこともあった。そんな苦しい時、「こんなに練習できていたら、日本記録は時間の問題やで。自分に自信を持ったほうがいい」と支えてくれたのが小林さんだった。努力は結実し、昨夏に4分5秒27の日本新記録を作り、「うれしさを祐梨子さんに伝えたい」と声を弾ませた。

 小林さんの心残りは1500メートルで五輪に出られなかったこと。その気持ちを知るからこそ、田中はこの種目での五輪出場にこだわった。代表入りを決めると、「行き詰まった時、祐梨子さんに話を聞けるのは心強い」と感謝した。

 初の五輪に、田中は「挑戦者の気持ちでぶつかっていきたい」ときっぱり。小林さんも「私が届かなかった世界を見せてくれる。五輪では重圧を感じず、幸せな気持ちで走ってくれるはず」とエールを送る。

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2214456 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/17 14:31:00 2021/07/17 14:31:00 日本女子初の1500メートル代表をつかんだ田中(左)。小林祐梨子さんはその努力を見守ってきた(小林さん提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210717-OYT1I50076-T.jpg?type=thumbnail
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