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「ジャングルトレーニング」でドリブル特訓、堂安が極めた「左」

 
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 東京五輪のサッカー男子1次リーグで、南アフリカ代表との初戦に勝利した日本。エースナンバー「10」を背負い、前線で精力的な動きを見せたMF堂安律選手(23)(PSVアイントホーフェン)が繊細なボールタッチの基礎を磨いたのが、小学生の時の「ジャングルトレーニング」だ。

南アフリカの選手とボールを奪い合う堂安律選手(左)(22日、東京スタジアムで)
南アフリカの選手とボールを奪い合う堂安律選手(左)(22日、東京スタジアムで)

 小学3年から所属したクラブ「西宮SS」(兵庫県西宮市)の指導方針は「戦術より個人技重視」。当時コーチとして指導した早野 よう さん(37)は「若い時期こそ技術が伸びる。個を強くすることを徹底した」という。

 最も時間を費やしたのが「ジャングルトレーニング」。10メートル四方の狭いスペースで、20~30人が他の選手とぶつからないよう一斉にドリブルをする。1日3時間の練習の半分近くを使い、ボールタッチの感覚と身のこなしを覚え込ませた。

 堂安選手はドリブルで利き足の左足ばかり使っていたが、早野さんは「それでいい、左を極めろ。右は大人になってもできる」と長所を徹底的に伸ばした。

 様々なポジションを任せたが、「どこからも点が取れた。そんな子は律しかおらんかった」と早野さん。DFで起用しても絶妙のタイミングで攻め上がりゴールを奪った。才能を伸ばそうと、同じ左利きの名選手・マラドーナ氏のDVDを渡してテクニックを学ばせ、ドリブルを磨くために練習試合でパスを禁止したこともある。

 一方で、技術よりも早野さんが重視していたことがある。「常に1番を目指せ。プロを目指すなら世界を目指せ」。満足せず高みを見据える姿勢が、成長につながるという信念からだ。

 そんな早野さんも、堂安選手の負けん気の強さには驚いた。6年時、全国大会出場をかけた県決勝で敗れると、「2番ならいらん」と泣き崩れ、表彰式を欠席しようとした。「後にも先にも、そんな悔しがり方をしたのは律だけだった」

 15歳でU―15(15歳以下)の日本代表に選出。以降も同世代のエースとしてチームを率い、「東京五輪で金メダル」と公言してきた。

 「強気な言動で自分を奮い立たせ、その通り実現するのが律」と早野さん。少年の頃と変わらぬ強い気持ちで、頂点を目指す。

(有留貴博)

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2228201 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/23 02:15:00 2021/07/23 02:15:00 日本-南アフリカ 前半、ボールを奪い合う堂安律選手(左)(22日、東京スタジアムで)=飯島啓太撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210722-OYT1I50129-T.jpg?type=thumbnail
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