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天然芝→ハイブリッド→天然芝…日産スタジアム、ベストな芝「なんとか間に合った」

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 23日の東京五輪開会式を前に神奈川県内でも22日、競技が始まった。サッカーの会場となっている横浜市港北区の横浜国際総合競技場(日産スタジアム)では、男子のコートジボワール―サウジアラビア戦など2試合が行われ、観客のいない静かなスタジアムで熱戦が展開された。選手のプレーを支える天然芝を育てた「グリーンキーパー」の山口義彦さん(56)も、スタジアム内で試合を見守った。

山口さんらが整備した芝の上で、熱戦を繰り広げるコートジボワールとサウジアラビアの選手(22日、横浜国際総合競技場で)=三浦邦彦撮影
山口さんらが整備した芝の上で、熱戦を繰り広げるコートジボワールとサウジアラビアの選手(22日、横浜国際総合競技場で)=三浦邦彦撮影

 「なんとか間に合った」

 試合開始を見届けた山口さんは、胸をなで下ろした。「梅雨が長く芝の根付きを心配したが、なんとか五輪の舞台に恥ずかしくない芝になった」と喜んだ。

 日産スタジアムは、2002年サッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会と19年ラグビーW杯日本大会で決勝が行われ、今回も決勝の舞台となっている。山口さんは20年以上、芝の管理を担当。「大きな大会が三つも開催されるのは名誉」と誇りに感じている。

 スタジアムは1998年の開業以来、天然芝だったが、2018年に人工と天然を混ぜた「ハイブリッド芝」を導入した。体格の良いラグビー選手がぶつかり合う衝撃に耐えられる芝が求められたからだった。

 W杯翌年の開催だった東京五輪は当初、ハイブリッド芝のまま行われる予定だったが、新型コロナで延期になったことで、天然芝に戻すことになった。サッカー関係者から「硬い」などと評判が芳しくなかったこともあり、「ベストの芝で五輪を迎えよう」と決まった。

 芝は水はけの良い砂をベースに作られた宮崎県産を選んだ。今年6月に4日間かけて、約8000平方メートルのグラウンドに天然芝を張った。以来、山口さんら4人が毎日芝を刈って肥料をまき、晴れた日には水を与えて万全な状態を目指した。

 山口さんはこの日も、試合前に水をまき、ゲームの合間にはへこんだ部分に砂を入れるなど、「いつも通り」の管理に努めた。

 ただ、懸念もある。スタジアムでは短期間に11試合が行われるため、傷んだ芝の回復が進まない。山口さんらはスタジアムがある新横浜公園内の 圃場ほじょう で芝を育て、ゴール前など傷みやすい場所を張り替えられるよう準備を進めている。

 グリーンキーパーとして五輪に携われていることは誇らしいが、「それ以上に緊張もある」と山口さん。「芝は生き物で、天候の影響も大きいが言い訳はできない。決勝まで気は緩められない」。3度目の大舞台も、最後まで目を光らせる。

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2228514 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/23 09:49:00 2021/07/23 09:49:00 競り合うコートジボワールとサウジアラビアの選手ら(22日、横浜国際総合競技場で)=三浦邦彦撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210722-OYT1I50144-T.jpg?type=thumbnail
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