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高藤、決勝後に小学校時代の恩師に電話「金メダルを先生の首にかけて酒を飲みましょう」

   
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 よくやった――。東京五輪の競技が本格化した24日、栃木県下野市出身の柔道男子60キロ級の高藤直寿選手(28)が前回リオデジャネイロ五輪の銅メダルを超える悲願の金メダルを獲得し、祝福する声が相次いだ。

高藤選手から金メダル獲得の報告を電話で受ける福田さん(24日、野木町で)
高藤選手から金メダル獲得の報告を電話で受ける福田さん(24日、野木町で)

 「金メダルを先生の首にかけて酒を飲みましょう」。決勝戦を制した高藤選手が24日夜、小学校時代の恩師で、野木町柔道クラブ会長の福田健三さん(71)に弾んだ声で電話をかけてきた。高藤選手は小学校時代からの2人の約束を覚えていて、その夢をかなえてくれた。福田さんは、「おめでとう。ほんとに良かったよ」と満面の笑みで返した。

 高藤選手が同クラブの門をたたいたのは小学4年生の春。県内の別のクラブからやってきた少年は、福田さんに「世界で戦いたい」と目を輝かせたという。当時から運動能力の高さは有名で、驚きもなかった福田さんは答えた。「それなら俺も世界までつきあうぜ」

 流行のギャグを言って周囲を笑わせる一面がある一方、練習には誰より熱心だった。練習日には、仕事帰りの母をいつも柔道着で待ちわびて、「早く行こう」と催促したという。福田さんは「叱る時は『練習を休ませるぞ』と言えば何でも言うことを聞いた。柔道したくて仕方がない子だったから」と豪快に笑う。

 背丈は大きくなかったが、技の切れを磨かせた。相手のかかと辺りをすくって背中から倒す得意技「小内刈り」は、福田さんが重点的に教えた技だ。

 小学生時代からずっと金メダルを目指していただけに、リオ五輪で銅メダルに終わった結果は、納得のいくものではなかったようで、五輪後、福田さんの元に「自分に隙があった。次に向けて頑張る」との電話があったという。「悔しさもあったと思うが、見せなかったな。切り替えの早い高藤らしいよ」と振り返る。

 この日、高藤選手が準決勝で奪った技ありは「小内刈り」に近いといい、「差し迫った場面でこそ、何度も練習した技が出る」とたたえた。決勝戦も勝ちたいという執念が表れていたといい、福田さんは、「預かった生徒が五輪で金メダルを取ってくれるなんて。こんなに幸せな指導者はいない」とほほえんだ。(亀田考明)

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2232383 0 東京オリンピック2020速報 2021/07/25 06:55:00 2021/07/25 07:04:02 試合後の高藤選手から金メダル獲得の報告を電話で受ける福田さん(24日午後8時13分、野木町若林で)=亀田考明撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210725-OYT1I50005-T.jpg?type=thumbnail
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