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小学卒業時の体重は「黒歴史です」…稽古熱心ではなかったウルフ

 
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柔道男子100キロ級を制し、感極まるウルフ・アロン選手(29日、日本武道館で)=竹田津敦史撮影
柔道男子100キロ級を制し、感極まるウルフ・アロン選手(29日、日本武道館で)=竹田津敦史撮影

 日本と米国、二つのルーツを持つ柔道男子100キロ級のウルフ・アロン選手(25)(了徳寺大職員)が優勝した。国籍選択で悩んだこともあったが、「日本代表として高みを目指す」と決意。日本武道館に日の丸を掲げた。

 決勝で韓国選手に一本勝ちし、両手を突き上げた。この階級を制したのは、日本代表の井上康生監督(43)以来、5大会ぶり。「金メダルを取り戻すという気持ちで、持ち味の泥臭い柔道を貫いた」と力を込めた。

 米国人の父と日本人の母の間に生まれ、東京の下町、葛飾区新小岩で育った。英語は話せない。小さい時はカタカナの名前をからかわれたこともあったが、本人は意に介しなかった。

 「特別な感じがして自慢だった。すぐに覚えてもらえるのも良い」

 母方の祖父に勧められ、6歳で始めた柔道。稽古熱心ではなく、小学校卒業時の体重は86キロに達した。「完全に肥満。私の黒歴史です」と苦笑する。

 強くなるためにどうすればいいか。年下の選手に負け始めた中学2年の時、必死に考えた。思い浮かんだのが、スポーツアニメの主人公が走り込む姿だった。

 毎朝、自宅と、建設中の東京スカイツリー(墨田区)の往復10キロを走った。「ほかに思いつかなかった。自分のスタミナの基盤になっている」と話す。

 パワーだけでなく、俊敏性とスタミナが求められる階級で、国内は強豪選手が多い。東海大入学後、競争相手が少ない父の祖国の代表として五輪を目指す考えが頭をよぎった。

 だが、思い直した。「ライバルがいて、重圧の中に身を置いたほうが成長できる。逃げずに立ち向かおう」。2017年の世界選手権を制し、19年の全日本選手権も優勝。「お家芸」の重量級を担う存在になった。

 「目上の人への作法など学ぶことが多い。個人競技なので自立心も養われる」。夢は柔道を世界に広めることだ。「結果を残したい」と臨んだ初めての五輪で輝きを放ち、競技の魅力を存分に発信した。

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2246443 0 東京オリンピック 2021/07/30 05:00:00 2021/07/30 06:43:33 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210730-OYT1I50029-T.jpg?type=thumbnail
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