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古川、不動心で2個目の「銅」…アーチェリー

  
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 男子個人が行われ、古川高晴(近大職)が湯智鈞(台湾)との3位決定戦を制し、銅メダルを獲得した。古川は今大会で団体の銅に続く2個目のメダル。ロンドン大会の個人での銀を含む通算3個のメダル獲得は、この競技の日本勢ではロサンゼルス大会で銅、アテネ大会で銀の山本博を抜いて最多となった。準決勝で古川を破ったメテ・ガゾズ(トルコ)が優勝した。

力まず好勝負制す

アーチェリー男子個人3位決定戦、台湾の湯智鈞(右)を破って銅メダルを獲得した古川高晴=冨田大介撮影
アーチェリー男子個人3位決定戦、台湾の湯智鈞(右)を破って銅メダルを獲得した古川高晴=冨田大介撮影

 9点以上なら銅が決まる第5セット最後の1射を前にしても、36歳の古川の心には波風一つ立っていなかった。「ちゃんと、うとう」。いつも通りに弓を構え、放った。緩やかな放物線を描いた矢は、的のど真ん中へ。今大会で団体に続く2個目の銅メダルを射抜いた。

 「アーチェリーは95%メンタルのスポーツ」という。平常心を保つ工夫は独特だ。大舞台へのカウントダウンを始めると「あと何日しかないと重圧が生まれる」。だから、コロナ禍で「中止かも」と思い続けることで冷静さを保ってきた。

 「一番メンタルが弱い子」。20年近く古川を指導する近大アーチェリー部の山田秀明監督は言う。古川も自覚し、対処する方法を身につけてきた。国立スポーツ科学センターで行った約10項目の心理テストでは、「勝利意欲」だけ著しく低い。勝ちを意識すると力む自らの癖に、長く向き合ってきた結果だ。

 大会序盤は不調だったが、徐々に復調し、迎えた3位決定戦。相手は全15射で9点以上を決めてきた。古川も9点以上を外したのは1射のみというハイレベルな戦いにも、「結果や点数を意識せず、自分の理想とするうち方をする」。自らを律し、戦いを制した。試合後、「自分の力を出し切ることができたら、良い結果が後からついてくると思った」と語った。

 2年前、山田監督から東京五輪後の後任就任を打診され、「もう1大会やりたい」と断った。視野に入るのは、3年後のパリ。味わい深く、古川らしいアーチェリーを突き詰めていくつもりだ。(工藤圭太)

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2251972 0 東京オリンピック2020速報 2021/08/01 05:00:00 2021/08/01 05:00:00 アーチェリー男子個人3位決定戦 台湾の湯智鈞(右)を破って銅メダルを獲得した古川高晴(31日、夢の島公園アーチェリー場で)=冨田大介撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210801-OYT1I50028-T.jpg?type=thumbnail
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