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日本のものづくりの結晶…五輪卓球台の一部に輪島塗、特長の金箔使えず「苦労した」

  
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 東京五輪・パラリンピック大会の卓球台の一部に輪島塗の装飾が施されている。「日本のものづくりの結晶である漆芸を取り入れたい」とメーカーからの依頼で採用された。地元関係者は「大会を通して世界の皆さんに輪島塗の魅力を知ってほしい」と期待を込める。

 石川県輪島市内の漆器店で作る輪島漆器商工業協同組合に、卓球台製造販売の国内大手メーカー「三英」(千葉県流山市)から依頼があったのは2019年6月。輪島市を通して、東京五輪・パラリンピックの卓球競技で使用する卓球台の一部に輪島塗を使いたいとオファーが舞い込んだ。

 三英が製作する卓球台は、これまでバルセロナやリオデジャネイロ五輪・パラリンピック大会で公式卓球台に選ばれている。3回目となる今回は、自国開催であり、世界に向けて日本の文化を発信しようと同組合に声がかかった。

輪島塗の技法で卓球台のパーツを製作する職人(輪島漆器商工業協同組合提供)
輪島塗の技法で卓球台のパーツを製作する職人(輪島漆器商工業協同組合提供)

 同組合は、輪島塗のブランド力向上とともに、若手職人を参加させることで育成にもつなげようと、若手5人を含む職人9人でチームを結成。同年秋から製作を開始した。普段はそれぞれの工房などで製作する分業制だが、今回は同組合の事務局に集まって製作。同組合が工程管理や三英とのデザイン交渉を行った。

 同組合事務局長の隅堅正さん(63)は「今回は特長の 金箔きんぱく が使えないという制約がある中で、いかに輪島塗らしいデザインにするか苦労した」と振り返る。

輪島塗の技法で製作された卓球台のパーツ(輪島漆器商工業協同組合提供)
輪島塗の技法で製作された卓球台のパーツ(輪島漆器商工業協同組合提供)

 昨年の大会延期を受け、製作を一時中断したが、卓球台は今年4月に完成。卓球台の足の側面を黒い漆で塗り重ね、若手職人が「 素彫すぼ り」の手法で装飾し、五輪向けとパラ向けに、それぞれ2台ずつ納品した。

 隅さんは「スポーツ最高峰の祭典で、メインの舞台に使ってもらえて誇らしい。選手が全力で戦える一助になれば」と話した。

 卓球競技は団体戦が始まっており、女子は5日まで、男子は6日までの日程で行われる。

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2254504 0 東京オリンピック2020速報 2021/08/02 12:42:00 2021/08/02 12:42:00 卓球台に使われる輪島塗を製作する職人(輪島漆器商工業協同組合提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210802-OYT1I50055-T.jpg?type=thumbnail
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