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「にゃんこ投げ」文田、休日の癒やしは猫カフェ通い…同じ空間にいるだけで「幸せ」

 
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 次こそ、同郷の先輩に追いつく。レスリング男子グレコローマン60キロ級で銀メダルを得た文田健一郎選手(25)(ミキハウス)は、2012年ロンドン大会の金メダリスト米満達弘さん(34)に憧れ、五輪への道を歩んできた。

レスリング男子グレコローマン60キロ級決勝でキューバ選手に敗れ、涙する文田健一郎選手(2日、幕張メッセで)
レスリング男子グレコローマン60キロ級決勝でキューバ選手に敗れ、涙する文田健一郎選手(2日、幕張メッセで)

 競技を本格的に始めたのは中学1年。韮崎工業高(山梨)レスリング部監督の父、敏郎さん(59)のもとで、同高OBの米満さんも汗を流したマットで指導を受けた。

猫とのふれあいを楽しむ文田選手(2017年9月)=本人提供
猫とのふれあいを楽しむ文田選手(2017年9月)=本人提供

 「同世代に早く並ばせようと、厳しく教えた。内心は『やめる』と言い出さないかハラハラした」。敏郎さんは振り返る。

 ある日、父は目を見張った。息子が取り組んでいたのは、上半身を反り返らせて相手を後方に投げる「反り投げ」。背骨がぐにゃりと曲がり、豪快に技が決まった。

 こいつは伸びるぞ――。父の方が先に、「五輪で金メダル」の夢を見た。

 息子が同じ目標を抱いたのは、同高2年だった12年8月。ロンドン五輪の観客席で、優勝した「米満先輩」が日の丸を掲げてマットを回る姿を見た。涙があふれ、「自分も必ず」と誓った。

 翌年9月、東京五輪開催決定の瞬間をテレビで見て雄たけびを上げた。数時間後、受験で訪れた日体大の面接で宣言した。「2020年への思いが強くなりました。金メダルを取ります」

 屈強なライバルと戦う男の癒やしは、休日の「猫カフェ」通い。「本を読んだり、飲み物を飲んだりしながら、猫と同じ空間にいるだけで幸せ」と語る。

 その猫のように柔らかな背骨で繰り出す反り投げは、「にゃんこ投げ」とも呼ばれる。今大会は、ライバルたちに徹底的に研究され、一度も決まらなかった。

 試合後、泣きながら再挑戦を宣言した。「たくさんの人に応援してもらっているのを実感した。期待に応えられるように、もう一回、勝てるレスリングを身につけたい」

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2256359 0 東京オリンピック2020速報 2021/08/03 05:00:00 2021/08/03 09:00:54 レスリング男子グレコローマン60キロ級決勝 キューバ選手に敗れ、涙する文田健一郎(左)(2日、幕張メッセで)=里見研撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210803-OYT1I50013-T.jpg?type=thumbnail
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