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小6「ひみつの計画書」の誓い、「20歳で金メダルをとる!!」叶えた入江聖奈

  
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ボクシング女子フェザー級決勝でフィリピン選手(手前)に勝利した入江聖奈選手(3日、国技館で)=若杉和希撮影
ボクシング女子フェザー級決勝でフィリピン選手(手前)に勝利した入江聖奈選手(3日、国技館で)=若杉和希撮影
金メダルを手に笑顔の入江選手(3日、国技館で)=若杉和希撮影
金メダルを手に笑顔の入江選手(3日、国技館で)=若杉和希撮影

 「20歳で金メダル」。そう誓った少女が努力を重ね、夢をかなえた。ボクシング女子フェザー級決勝で、歴史的な勝利を挙げた入江 聖奈せな 選手(20)(日体大)。ボクシング漫画をきっかけに競技を始め、物語の主人公さながらに世界の頂点に駆け上がった。(行田航、妻鹿国和)

 勝利の実感は、すぐにはわかなかった。リングを下りると、きょとんとした表情を浮かべた。「何も覚えていない。気がついたら着替えていた」

「がんばれ元気」最終巻((C)小山ゆう/小学館)
「がんばれ元気」最終巻((C)小山ゆう/小学館)

 小学2年の時、母のマミさん(48)が持っていた漫画「がんばれ元気」を読んで憧れた。主人公の少年・元気が、亡き父の背中を追って世界チャンピオンになるストーリー。古本屋で全巻をそろえて読破すると、「私もボクシングをやりたい」と目を輝かせた。

 マミさんは反対したが、「絶対やる」ときかない娘に根負けし、地元・鳥取県米子市のシュガーナックルボクシングジムに入れた。それまで新聞紙を丸めてグラブ代わりにし、漫画をまねてポーズを取っていた入江選手は、本物のグラブの感触に喜び、毎日のようにジムに通った。

 楽しんでいた様子は、日々の練習内容や課題を書いたノートからもうかがえる。小6の時には「ひみつの計画書」と題し、こうつづった。「20才で五輪代表に選ばれて金メダルをとる!!」

 決めたことは全力でやりきる頑張り屋だった。中学では陸上部にも所属。部活の後にジムへ行き、帰って勉強という生活を繰り返し、無理がたたって期末テストの後は必ず熱を出した。

 戦績は中学まで無敗。高校3年時には全日本選手権を制覇した。ジム会長の伊田武志さん(55)は「ジャブとストレートを打つ練習を何時間でも続けることができた。根性と体力はずば抜けていた」と振り返る。

 昨年3月のアジア・オセアニア予選で準優勝し、日本女子初の五輪切符を獲得。いつも笑顔で入場するのは、この時からの験担ぎだ。

 五輪本番前、うれしいプレゼントをもらった。「がんばれ元気」の作者・小山ゆうさんが、入江選手の似顔絵と「がんばれ聖奈」のメッセージを色紙に描いてくれたのだ。小山さんは試合後、コメントを出し、「私にとっても本当に うれ しい出来事です。感動をありがとうございます!」と祝福した。

 「諦めずに努力すれば、何かを手にすることができると伝えられた」。20歳のチャンピオンの表情は、達成感に満ちていた。

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2259248 0 東京オリンピック2020速報 2021/08/03 23:37:00 2021/08/03 23:37:00 ボクシング女子フェザー級決勝 フィリピンのネスティ・ペテシオ(手前)に勝利し、金メダルを獲得した入江聖奈(3日、国技館で)=若杉和希撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210803-OYT1I50236-T.jpg?type=thumbnail
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