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「3T4z 4 5」?? ちょっと難しい公式記録から人気の五輪競技を読み解く

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 五輪新競技のスポーツクライミングは5日に男子、6日に女子の決勝が行われ、日本勢が初代王者を目指す。3種目(スピード、ボルダリング、リード)の順位をかけ算して数字が小さい選手が上位になる方式で行われる競技だが、「速さ」を競うスピード、「到達した高さ」を競うリードに対して、ボルダリングは「登り切った課題の数」で争う。実はこの「ボルダリング」こそ、日本選手が最も得意とする種目だ。公式記録にはアルファベットや数字が並んで、ちょっとハードルが高いが、その仕組みさえ分かれば観戦がもっと楽しくなる。

3日の男子予選を2位で通過した楢崎智亜のボルダリング。「ZONE]の付近を登っている
3日の男子予選を2位で通過した楢崎智亜のボルダリング。「ZONE]の付近を登っている

 ボルダリングは、突起(ホールド)が配置された高さ約4メートルの複数の課題(壁)を、いくつ攻略できたかを競う。ホールドの配置や傾斜はそれぞれの壁で異なり、選手のテクニックが問われる種目だ。

 ルートの途中には「ゾーン」と呼ばれるホールドがあり、完登できなくてもこのゾーンをつかめば競技結果にプラスとなるのだ。ゾーンホールドは、選手が分かりやすいように明示されている。五輪の場合、課題数は予選が四つで、決勝が三つ。各課題の制限時間は4分間だ。

 ここで、8月3日に行われた男子ボルダリング予選の公式記録の結果(下図)を見てみよう。五輪組織委員会のホームページから見られる。

 公式記録には選手名の右にボルダー(課題)1~4までの内訳が表示されている。アルファベットや数字が並び、「T」は完登(TОP)、「z」はゾーン(ZОNE)で、その右横の数字は、獲得までに要した回数(アテンプト)だ。ボルダリングでは、制限時間内なら落下しても繰り返しのチャレンジができる。

3日のボルダリング予選の公式記録の一部(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトから)
3日のボルダリング予選の公式記録の一部(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会公式サイトから)

 1位のフランスの選手のボルダー1は「 T2z2 」となっている。2回のアテンプトで完登し、ゾーン獲得にも2回要したという意味だ。ボルダー4で「 z1 」とあるのは、完登はなかったが、ゾーンを1回の挑戦で獲得したことを示している。

 さらにその右に記載されている「結果」は、四つの課題の内容をまとめたものだ。

3T4z 4 5

 「4課題のうち三つを完登、ゾーンは4課題すべてで獲得し、完登までのアテンプト総数は4回、ゾーン獲得までのアテンプト総数が5回」ということになる。

 予選2位の楢崎智亜選手は

2T4z 6 7

 で、「完登2回、ゾーン獲得4回、完登までのアテンプト総数6回、ゾーン獲得までのアテンプト総数7回」となる。

 ボルダリングの順位は(1)完登数(2)ゾーン獲得数(3)完登に要したアテンプト合計数の少なさ(4)ゾーン獲得に要したアテンプト合計数の少なさ――の優先順で決まる

 ちなみに、7位と8位の選手は「 1T3z 」と同数で、完登に要したアテンプト合計も2回で同じ。この場合、ゾーン獲得に要したアテンプト合計数が二つ少ないシューベルト選手が上位となった。

 さあ、分かりましたか? それではテレビの前で応援しましょう。頑張れ、ニッポン!(読売新聞オンライン)

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2262298 0 東京オリンピック2020速報 2021/08/05 05:00:00 2021/08/05 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210804-OYT1I50083-T.jpg?type=thumbnail
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