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池田、勝負所で底力…男子20キロ競歩「銀」

  
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 男子20キロ競歩で池田 向希こうき (旭化成)が1時間21分14秒で銀メダル、山西利和(愛知製鋼)が1時間21分28秒で銅メダルを獲得した。マッシモ・スタノ(イタリア)が1時間21分5秒で優勝した。男子400メートルリレー予選の日本(多田修平、山県亮太、桐生祥秀、小池祐貴)は38秒16で1組3着に入り、6大会連続の決勝進出を決めた。女子400メートルリレー予選の日本(青山華依、児玉芽生、斎藤愛美、鶴田玲美)は43秒44の全体13位で敗退した。

警告2枚、焦らず歩型修正

男子20キロ競歩、先頭のマッシモ・スタノ(右)を追う池田向希=前田尚紀撮影
男子20キロ競歩、先頭のマッシモ・スタノ(右)を追う池田向希=前田尚紀撮影

 日本競歩界の歴史に、また新たな一ページが刻まれた。五輪の男子20キロで日本勢初の表彰台に立った池田は、「メダルを一つの目標にして、ここまでずっとやってきた。素直にうれしい」と喜びをかみ締めた。

 レースは、17キロ過ぎから大きく動いた。一気にペースアップした山西とスタノを追って先頭集団が3人に絞られる中、歩型違反の警告が立て続けに2枚ついた。

 3枚目が出ればペナルティーゾーンで2分間足止めされる窮地で、「1回脱力してフォームを修正する」という、東洋大の酒井瑞穂コーチの教えを思い起こした。速さと正確な歩きのバランスを取り戻すと、失速した山西を18キロ過ぎでかわし、日本競歩界過去最高の銀メダルをつかみ取った。

 2018年世界チーム選手権で金メダルに輝いた逸材だが、19年世界選手権を制した山西にその後は敗れ続けた。勝負所の競り合いで硬くなる課題の克服へ、昨季は距離が短いトラックレースで力みなく速さを出す動きを磨いた。その成果を大一番で発揮してライバルに先着し、「負け続けたことが今日につながった」と誇らしげに語った。

 6日の男子50キロには、東洋大の同期で今も同じ所属先で競い合う川野 将虎まさとら (旭化成)が出場する。「川野なら自分を超えてくれる。あした一緒に笑えたら」。夢の金メダルへ、相棒にバトンを託した。(西口大地)

伏兵・スタノ逃げ切り「金」

 男子20キロ競歩はイタリアの伏兵スタノが、終盤のスパートで逃げ切った。2019年世界選手権14位。初の国際的タイトルに「この2年間は日本について学び、この2か月は自分が最強、最強と頭の中で繰り返してきた。本当に強くなることができた」。日本語学習が趣味といい、ゴール直後には、池田と山西を待ち構えて深々とお辞儀。山西の肩を抱いて「スゴーイ」と叫び、健闘をたたえ合った。

山西「銅」

終盤 脚動かず脱落

男子20キロ競歩で銅メダルを獲得した山西利和
男子20キロ競歩で銅メダルを獲得した山西利和

 残り3キロ。山西の表情が曇った。トップ集団は3人。ここからスパートして、逃げ切るつもりだった。ところが、脚が動かない。「無駄な力を使いすぎてしまった」。2人の背中が、少しずつ遠ざかっていった。

 京大工学部卒の理論派は、いつでも自分を客観的に見て成長してきた。この種目を選んだのは「できないものを避けていったら競歩にたどり着いた」からだという。無駄を省いた美しい歩型を追求し、ついに世界ランキング1位まで上り詰めた。

 灼熱のドーハで行われた2019年世界選手権の20キロでは、気象条件とレース展開を冷静に読み抜いて、日本人初の金メダルに輝いた。東京五輪の前には「レースをコーディネートしたい」と話していた。

 「甘かった。ここで金メダルを取るためにやってきたのに、残念です」。地元開催の大きな期待を背負って臨んだ真夏の五輪。その消耗度は、王者の予想を超えていた。(小石川弘幸)

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2264963 0 東京オリンピック2020速報 2021/08/06 05:00:00 2021/08/06 05:00:00 男子20キロ競歩 必死に先頭のマッシモ・スタノを追う池田向希(123)(5日、札幌市中央区で)=前田尚紀撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210806-OYT1I50014-T.jpg?type=thumbnail
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