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女子準決勝で、日本はフランスを87―71で破り、銀以上のメダル獲得を確定させた。メダルは男女を通じて初。日本は第1クオーターで14―22とリードを許したが、続く第2クオーターで逆転し、突き放した。7連覇を狙う米国はセルビアに快勝。8日の決勝は日本―米国のカードとなった。

第4クオーター終了を待たずに、両国の選手がプレーを止め、日本は歓喜の輪を作った。数秒後、日本の16点リードのまま、笛が鳴った。史上初めて4強入りした勢いそのままに、フランスを圧倒。日本バスケ界の悲願である五輪のメダル獲得が確定し、「やりました。言葉にならないくらい、うれしい」。主将の高田(デンソー)は声を弾ませた。

リードを許したのは序盤だけだった。8点を追いかけて始まった第2クオーターから、司令塔の町田(富士通)が攻撃の起点として存在感を発揮。鋭いドリブルから何度も好機が生まれた。中央に切り込んだ町田から外の選手にパスが送られ、チームの武器、3点シュートが次々と決まる。3点シュート成功率は50%を記録し、29%の相手を突き放した。
さらに、「相手が3点シュートをマークしてきたので、うまくスペースを使って攻められた」と町田。途中から、空いたスペースを見逃さずに得点を重ねていく。町田の1試合18アシストは五輪新記録だ。フランスより平均身長が9センチ低いなど、体格で海外勢に劣る日本。「技術などをうまく使えば、世界を相手にも勝つチャンスはいっぱいある」。ホーバス監督が言う通りの展開だった。

大会最終日の8日に行われる決勝では、1次リーグで敗れた米国に挑む。高田は「目標は金メダル。自分たちはチーム全員で戦えることが強み。コートで倒れるくらい走り回りたい」。ここまで来たら、夢を現実にするしかない。(帯津智昭)

◆3点シュートの成功数で宮沢、林が1、2位 1次リーグから準決勝までの5試合で宮沢夕貴(富士通)が19本(成功率45.2%)、林咲希(ENEOS)が17本(同50%)を決め、全チームの中で1、2位を占めている。
日本・ホーバス監督 「(決勝の米国戦に向け)一番強い相手に勝つことを目標にしてきた。世界に日本のバスケットを見せたい」