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障害への意識改革 遺産に[総括Tokyo2020+]<2>

 
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 東京パラリンピック開幕前の8月19日、東京スカイツリーなど世界約200か所のランドマークが紫にライトアップされた。国際パラリンピック委員会(IPC)主導で20の国際組織が連携し、世界人口の約15%にあたる障害のある人々への認識改革を訴える「We The 15」キャンペーンの幕開けだ。開催意義が問われた東京五輪に対し、パラリンピックではまず意義をぶつけ、レガシー(遺産)への期待を打ち出した。

 2012年ロンドン大会は英国代表の迫力ある映像が現地で話題になり、「パラ選手は格好いい」との意識が広まった。「東京大会では一歩進み、違いが当たり前の社会への変化の起点としたい」。IPCのスペンス広報部長は言う。

 20年東京大会は、もともとソフト面のレガシー創出に軸足を置いてきた。日本社会の今後を見据え、生き方の豊かさの追求を意図してのことだ。特にパラリンピック開催による意識変革はカギとされた。

 今回、パラリンピック競技を見て、引き込まれた人も多かったろう。ボッチャの戦略、車いすバスケットボールの連係。障害に合わせ、工夫し磨かれた技術。人々が選手を見る視点は、いつの間にか「障害者」ではなくなっていく。

 「目に障害があっても、速く泳いでいてすごかった。私もいろんなことに挑戦したい」(競泳・石浦智美の母校、新潟県上越市立北諏訪小5年小菅愛莉さん)

 選手たちの人間性が与えた気づきは、人々が自分自身や社会に対して持つ先入観をほどき、違いを受け入れる契機になる。

 大会は原則無観客となるなど、コロナ禍で変容した。ただパラ教育や社会の認知度など、13年の招致から8年間の過程で培われたものは小さくない。ヤマハ発動機スポーツ振興財団の調査では、パラ選手を起用したテレビCMは13年の5本から、16年に95本に急増した。招致演説に登壇、今大会トライアスロンに出場した谷真海は言う。「大事なのは意識変革を社会にどう生かすか。10年後、大会を開いたからこんな世の中になったと言えるようになったらいい」

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2349242 0 東京オリンピック 2021/09/08 05:00:00 2021/09/08 05:00:00
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