下町ボブスレー、イタリア代表に提供も五輪出場にはまたも届かず…プロジェクト委員長「まだ諦めない」

北京オリンピック・ボブスレーに関する最新ニュースをお伝えします。競技日程・結果、ルール、注目選手も紹介します。
鉄製のフレームと繊維強化プラスチックなどでできたボディーのそりに乗り、氷のコースを滑走してタイムを競う。最高速度が時速150キロを超えるコースもあり、「氷上のF1」と呼ばれる。2人乗り、4人乗りでは先頭に乗るパイロットがハンドルで操作し、ブレーカーと呼ばれる後部の選手は頭を下げて体を丸め、空気抵抗を小さくする。勝敗のカギを握るのはスタートから50メートルのタイムとコース取り。タイムは100分の1秒まで計測し、わずかなミスも大きく響く。
五輪では1924年の第1回大会から実施され、2002年ソルトレークシティー大会から女子(2人乗り)が採用された。今回は女子1人乗りが新種目として追加された。
男子はドイツが金メダル候補の最右翼だ。パイロットを務めるフランチェスコ・フリードリヒは2018年平昌五輪で2人乗りと4人乗りの2冠を達成。世界選手権では2人乗りを7度、4人乗りを4度制するなど圧倒的な実績を誇る。
女子は10年バンクーバー、14年ソチ両五輪の2人乗りでカナダ代表として金メダルを獲得したケーリー・ハンフリーズが有力選手。平昌では銅メダル。現在は米国代表で、21年の世界選手権では2人乗りと1人乗りの2冠を達成した。
北京大会のそりコースは全長1975メートルで、競技用は全長1615メートル、高低差121メートル、最大勾配18%(斜度10.2度)、平均勾配6%(斜度3.43度)、カーブ16カ所。
参加選手枠は男子124人、女子46人の計170人。出場チーム数は世界ランキングで国別の割り当てが決まっており、男子2人乗りが1カ国・地域当たり最大3チームの出場で、総数30チーム、4人乗りは同じく3チーム出場で、総数28チーム。女子は2人乗りが最大3チーム出場で、総数20チーム、1人乗りは最大2人で総数20人。2人乗り、4人乗りではパイロット以外に補欠を選べる。出場資格は2022年1月16日までのワールドカップ(W杯)などの成績を基にした世界ランクで決定。
全種目とも2日間で計4回(1日2回)の滑走を行い、合計タイムで順位を決める。競技審判が1回または2回を中止した場合でも、2回の滑走で競技は成立する。出場チームが20以上の場合、3回戦を終えて20位タイまでが4回戦に進む。タイムは100分の1秒まで計測、同タイムで並んだ場合は同順位となる。
競技に先立ち、3日間で6回以上の公式練習が義務付けられている。天候状態などにより回数は変更される場合があるが、最低2回の公式練習を行わなければならない。
そりの全長は1人乗りが約2.8メートル、2人乗りが約3.2メートル、4人乗りは約3.8メートル、幅はいずれも85センチほど。重量は下限が定められており、男女の2人乗りが170キロ、4人乗りは210キロ、女子1人乗りは162キロ。逆にそりと選手、用具の総重量には上限があり、男子2人乗りが390キロ、4人乗りは630キロ、女子の2人乗りは330キロ、1人乗りは247キロ。