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パラアイスホッケー

「日本代表監督」「会長」二刀流で平昌へ

  • スウェーデンで行われた平昌パラリンピック最終予選で選手に指示を送る中北監督
    スウェーデンで行われた平昌パラリンピック最終予選で選手に指示を送る中北監督

 平昌ピョンチャンパラリンピックに出場するパラアイスホッケー日本代表の中北浩仁監督(54)には、日立グループ関連企業会長という異色の肩書がある。

 「一度きりの人生なんだから、仕事もホッケーも一生懸命やってきた」。2002年に代表監督に就任してから二足のわらじを履き、2大会ぶりとなるパラリンピックの大舞台に臨む。

 香川県出身。6歳でアイスホッケーを始め、プロを志してカナダの高校に留学した。米国の大学の卒業直前に膝の大けがで引退を余儀なくされ、日立製作所に入社して仕事一筋に生きる道を選んだ。だが、02年、部下に誘われて見たパラアイスホッケーのソリを激しく衝突させる迫力に、再び血がうずく。同年ソルトレーク大会後、代表監督を引き受けた。

 会社では主に海外事業に携わる。鉄鋼、自然エネルギーなどで業績を上げ、米連邦捜査局(FBI)に一人、保安装置の販売に乗り込んだこともあるという。監督としても行動力は抜群で、チームの資金難を解消するため、社内の役員に「お金がない」とメールを送るなど、多額の活動資金を確保した。06年トリノ5位から、10年バンクーバーは銀メダルと躍進。努力が実を結んだ。

 14年ソチ大会出場を逃した後はインド、シンガポールに転勤、今は日立アジア社取締役会長などを務める。多忙になっても、代表スタッフが撮影した動画を取り寄せて練習をチェックし、コーチと連絡を取って指導に携わる。10月にスウェーデンで行われた平昌大会最終予選を3勝1敗で乗り切り、出場権をもぎとった。

 「社内で『仕事もしないで……』と批判されないよう、断トツの利益を出さねばと一生懸命やってきた。その息抜きがホッケーだった」。かつての鬼監督は今、選手を褒めて伸ばすのが武器という。(風間徹也、写真も)

2017年12月27日 10時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

日本のメダル獲得数

日本人メダリスト
  • 金:3
  • 銀:4
  • 銅:3

3月18日14時現在