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障害者競技 底上げを…日本パラ委員会 鳥原会長に聞く

 
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 日本障がい者スポーツ協会(JPSA)会長で、日本パラリンピック委員会(JPC)会長も務める鳥原光憲氏(77)が読売新聞のインタビューに応じた。「パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はない。我々の役割を果たしたい」と語り、障害者スポーツの普及や社会的理解の促進などパラ大会の意義や役割を強調した。(聞き手・畔川吉永、清水暢和)

パラ成功で裾野拡大 金20個目標

東京パラリンピックとその先に向けた思いを語るJPCの鳥原光憲会長=鈴木毅彦撮影
東京パラリンピックとその先に向けた思いを語るJPCの鳥原光憲会長=鈴木毅彦撮影

 鳥原氏は元々、東京大会の成功に不可欠な条件として、「満員の観客で全競技会場を盛り上げ、世界のアスリートが最高のパフォーマンスを発揮すること」を挙げていた。しかし、大会が延期となり新型コロナウイルス対策が大きな課題となっている。

 このため、「安全・安心な大会にするため、観客数の制限などは不可避だと思うし、選手らにも厳しい行動制限が課されるはず。そんな状況でも、アスリートがベストを尽くせる環境をいかに作ることができるかがカギになる」と受け止め、「オールジャパンの連携が(国民から)期待される」と繰り返す。

 パラアスリートは、感染すると重症化の危険性があると指摘される選手も少なくない。万全な予防策を講じたうえで、大会開催へ強い決意を抱く。背景には、障害者スポーツについて「裾野を広くして山を高くする、というミッションを遂行することが大事」との考えがある。パラの舞台で日本選手が活躍すれば、障害者スポーツ全体の底上げにもつながるとし、「ボッチャはリオデジャネイロ大会で銀メダルをとって急速に関心が高まり、日本ボッチャ協会の登録人数は200人弱から約380人と倍近く増えた」と例を挙げた。

 同じ重度障害者向け競技では、18年世界選手権で初優勝した車いすラグビーも競技人口が伸びるなど、国際大会での躍進から普及という流れが加速している点に手応えを感じている。

 東京大会での金メダル目標数は20個。達成に向けては、JPCの「特別強化委員会」を中心に、五輪の指導者を招き、医科学データなど強化のノウハウを共有している。また、「児童や生徒へのパラスポーツ教育や体験学習を大事にする。企業のパラスポーツ支援活動も積極化したい」と、自治体との連携や競技会のさらなる充実など、普及へのアイデアは尽きない。

 「社会全体がパラスポーツの価値を知るようにしたい。そのための意識を巻き起こすのがパラリンピック。裾野を広げるための環境整備につながってこそ、パラリンピックの価値が見いだせると思う」。そう強い思いを抱いている。

とりはら・みつのり

 1943年生まれ。東京都出身。67年に東京ガスに入社し、社長、会長を歴任し、現在は特別参与。2011年に現在のJPSA会長に就任し、14年からはJPC会長も兼務する。東京大学や東京ガスではサッカー選手として活躍し、現在もサッカー観戦が趣味。

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1761533 0 東京パラリンピック 2021/01/11 05:00:00 2021/01/11 05:30:21 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210110-OYT1I50082-T.jpg?type=thumbnail
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