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秦、決意のシングルペダル…トライアスロン女子

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 「義足は二度と使わない」――。パラトライアスロンの秦由加子(40)(キヤノンマーケティングジャパン・マーズフラッグ・稲毛インター)が、バイク(自転車)を片脚でこぐ「シングルペダル」に変えて、もうすぐ2年になる。東京パラリンピックへ勝負をかける決断だった。

世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会に出場した秦由加子(15日、横浜市中区で)=池谷美帆撮影
世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会に出場した秦由加子(15日、横浜市中区で)=池谷美帆撮影

 秦は13歳の時、骨肉腫で右大腿だいたい部を切断し、障害が重いクラス(運動機能障害PTS2)で戦う。元々パラ競泳の選手で、スイムを武器にするなどして2016年リオデジャネイロ大会で6位に入った。

義足やめ 着脱ロス解消

 スイム(0・75キロ)、バイク(20キロ)、ラン(5キロ)いずれも五輪の半分の距離で競うパラトライアスロン。一方、種目間の切り替え「トランジション」は『第4種目』と言われ、パラは義足の着脱があることから、五輪以上に勝負のポイントとなっている。

 秦は19年秋、バイクで義足をやめた。酷暑のレース中に汗で義足が外れそうになったことがきっかけだが、義足着脱の作業が減れば、スイム―バイク、バイク―ランの移行の時間短縮につながる。義足がない分、バイクが軽くなる利点もあり、世界的にもシングルペダルの選手は増えている。秦は残った左脚の筋力を強化し、片方でもバイクのスピードを上げられるトレーニングに1年かけた。「片脚の方がタイムが速くなったタイミングで、ようやく(実戦で)切り替えた」。5月の世界シリーズ横浜大会で、バイクで粘って2位に入り、パラ世界ランキングでトップに立った。

 日本勢は陸上から転向した下肢切断の谷真海(サントリー)が障害の軽いクラスと統合される不利な状況にも負けず、代表入りに前進するなど各クラスで活躍が目立っている。その中にあって、秦は第一人者のプライドをかけて、男女を通じて日本史上初となるメダルの獲得へ歩みを進める覚悟だ。(畔川吉永)

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2084336 0 東京パラリンピック2020速報 2021/05/28 15:00:00 2021/08/28 08:26:44 世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会に出場した秦由加子(15日、横浜市中区で)=池谷美帆撮影2位に入った秦由加子(15日)=池谷美帆撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210528-OYT1I50072-T.jpg?type=thumbnail
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