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新星・山田 鍛えたキック…競泳 100背「銀」

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 東京パラリンピックは25日、競泳の日本勢がメダル2個を獲得した。女子100メートル背泳ぎ(運動機能障害S2)で14歳の山田美幸(WS新潟)が銀で、男子50メートル平泳ぎ(運動機能障害SB3)の鈴木孝幸(ゴールドウイン)が銅だった。男子100メートルバタフライ(知的障害)の山口尚秀(四国ガス)は4位だった。卓球の男子シングルス(立位9)1次リーグD組では、開会式で日本選手団の旗手を務めた岩渕幸洋(協和キリン)が英国選手との初戦を制した。車いすバスケットボール女子の1次リーグで、A組の日本は豪州に勝利。ゴールボール女子の1次リーグでは、2大会ぶりの金メダルを目指すD組の日本がトルコに敗れた。

 女子200メートル自由形(運動機能障害S5)で由井真緒里(上武大)が6位、女子100メートルバタフライ(知的障害)で木下萌実(宮前ドルフィン)が7位に入った。山口が4位となった男子100メートルバタフライ(知的障害)では、 東海林大とうかいりんだい (三菱商事)が予選全体11位で決勝進出を逃した。山田が銀メダルだった女子100メートル背泳ぎ(運動機能障害S2)は、イップ・ピンシュー(シンガポール)が優勝。鈴木が銅メダルだった男子50メートル平泳ぎ(運動機能障害SB3)は、ロマン・ジダノフ(ロシア・パラリンピック委員会)が46秒49の世界新で制した。

ストローク修正「量より質」…「多分、一番頭を使った」

競泳女子100メートル背泳ぎ決勝、懸命な泳ぎを見せる山田美幸=原田拓未撮影
競泳女子100メートル背泳ぎ決勝、懸命な泳ぎを見せる山田美幸=原田拓未撮影
日本選手最年少で銀メダルを獲得し、ゴール後、電光掲示板を見つめる
日本選手最年少で銀メダルを獲得し、ゴール後、電光掲示板を見つめる

 試合前の意気込みを語るときも、結果を振り返るときも、14歳の山田は頻繁に「楽しく泳ぐ」との言葉を口にする。しかし、銀メダルを手に入れたレースは冷静な思考と 緻密ちみつ な計算で組み立てられていた。

 予選3位で臨んだ決勝は「多分、今までで一番頭を使ったレース」だという。

 速く泳ごうとするあまり、予選でキックの動きが乱れていたと自己分析した。両方の腕がなく、両脚の長さが異なる山田にとって、バランスの良い姿勢を保つのは極めて重要なポイントだ。「自分は、ストロークの少ない『量より質』の泳ぎ方」。コーチとも相談して、ゆったりと、力強いストロークを貫こうと再確認した。

 初めてのパラの舞台で気持ちが高ぶっていることも、しっかり自覚していた。「予選であれだけ緊張したんだから、決勝でもっと緊張するのは間違いない。形だけでも笑顔で楽しもう」。そう考えると、肩の力がスッと抜けた。午前中の予選から夕方の決勝までのわずかな時間で、心身の状態を立て直す準備は整っていた。「(決勝は)スタートも、ターンも、予選の100倍うまくできた」。まさに会心のレースだった。

 パラ競泳では障害の重いクラスの競技人口が少なく、いったん力をつけた選手が長期間、活躍する傾向が強い。日本代表の上垣匠監督は「(山田には)10年、20年とパラに関わってほしい。パリ、ロサンゼルス(の大会)につなげて、ゆくゆくはチームを引っ張ってほしい」と話す。

 周囲の期待の大きさを知ってか知らずか、表彰式を終えた山田が言った。「今までにかけてもらった(ほかの)メダルの比にならないぐらい重い」(畔川吉永)

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2314838 0 東京パラリンピック2020速報 2021/08/26 05:00:00 2021/08/26 05:00:00 競泳女子100メートル背泳ぎ決勝 最年少で銀メダルを獲得した山田美幸(25日、東京アクアティクスセンターで)=原田拓未撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210826-OYT1I50009-T.jpg?type=thumbnail
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