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富田果敢 アジア新、400自「銀」 ターン攻めた40センチ…競泳

 
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 胸にかけた銀メダルをそっとなでて、その感触を確かめた。「信じられないぐらいうれしい」。富田はにじむ涙をぬぐうこともなく、感慨に浸った。

競泳男子400メートル自由形で銀メダルを獲得した富田宇宙=泉祥平撮影
競泳男子400メートル自由形で銀メダルを獲得した富田宇宙=泉祥平撮影

 3歳で水泳を始め、高校2年生で徐々に視野が狭くなる網膜色素変性症が判明した。現在は、全盲クラスで競技に臨む。

 本命種目の400メートル自由形決勝は勢いよくスタートし、ラスト50メートルで体力が尽きかけたが、懸命に腕を回した。パラ初出場での表彰台に「最後の粘りが僕の真骨頂」と胸を張った。

 タイムは4分31秒69のアジア新記録。金のロヒール・ドルスマン(オランダ)との差は3秒22だった。2019年の世界選手権で、2位の富田は優勝のドルスマンから4秒26遅れていた。

 1秒04――。ありったけの熱意を注ぎ、工夫を凝らし、縮めたタイム差だ。

 世界選手権のレースを分析し、ターン1回で0・5秒近くの差をつけられていることを知った。従来通り、できるだけ壁に近づいて小さく回転していれば、キックが抜ける心配はない。しかし、「健常者で速いとされるターンをしたい」と考え、速く大きく回転するために、タッピングしてもらう位置をさらに30~40センチ、壁から遠ざけた。リスクにおびえるのではなく、挑戦を選んだ。

 富田は「これが今のところの僕の限界」と笑い、それでも「一つひとつの技術に向き合ってきたと、自信を持って言える」。力を出し切ったアスリートだけに許される、勝者の表情だった。(脇西琢己)

競泳・山田拓が棄権に

 競泳男子で26日、100メートル平泳ぎ(運動機能障害SB8)の予選2組に出場予定だった山田拓朗(NTTドコモ)が、招集時間に間に合わず棄権となった。日本代表の上垣匠監督によると、設定された招集時間について大会運営側と認識の違いがあり、運営側に正式に抗議したが、認められなかった。

18歳宇津木6位

競泳女子100メートル平泳ぎで、6位に入った宇津木美都
競泳女子100メートル平泳ぎで、6位に入った宇津木美都

 パラ初出場の宇津木が、専門種目の100メートル平泳ぎで6位と健闘。「最後まで全力を出し切れた」と満足そうに振り返った。生まれつき右腕の肘から先がないが、持ち味のキックをさらに磨いて大会に臨んだ。「レースの盛り上がり方や登場の仕方も、ほかの大会では味わえない」。パリ大会でのメダル獲得を目指す18歳の新鋭は、大舞台を存分に楽しんでいる。

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2317852 0 東京パラリンピック 2021/08/27 05:00:00 2021/08/27 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210827-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail
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