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「キャリアが面白い」オアー監督のジャパン、3連覇狙う豪州も撃破…車いすラグビー

 
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 東京パラリンピックの車いすラグビーは27日、1次リーグA組の日本が57―53でオーストラリア(豪州)に勝ち、無傷の3連勝でA組1位での準決勝進出を決めた。アメリカ人指揮官のもとで築きあげた守備戦術が見事に機能し、3連覇を狙う豪州の攻撃力を封じ込めた。(読売新聞オンライン)

重戦車バット対策奏功、3連勝で4強へ

 第1ピリオド。最初の1点を日本が奪うと、相手のエースで「重戦車」と呼ばれるライリー・バットが、ボールを持って突進してきた。日本の対応は完璧だった。主将の池透暢(日興アセットマネジメント)らが2、3人がかりでブロックを作り、ゴールライン際でバットを止める。攻めあぐねた相手にタイムアウトを取らせ、結局得点は許したものの「自由には攻めさせないぞ」というチームの意思を重戦車に突きつけた。

 その後も日本は、バットの突破を何度も阻んだ。彼一人に30点を稼がれたものの、要所では仕事をさせていない。日本のリードは、ピリオドを重ねるごとに1点ずつ広がり、この競技で力の拮抗した同士の試合としては大きい4点差で勝ちきった。

車いすラグビー1次リーグの豪州戦で、ライリー・バット(右)と激しく競り合う島川慎一(同2人目)(27日、国立代々木競技場で)
車いすラグビー1次リーグの豪州戦で、ライリー・バット(右)と激しく競り合う島川慎一(同2人目)(27日、国立代々木競技場で)

 「相手に重圧をかけ続けた。(1チーム)4人しか出ていないのに、5人も6人もコートにいるようなプレーができた」と、攻守に活躍した島川慎一(バークレイズ証券)は試合後、堅守の勝利を強調した。それは「ケビン(オアー監督)の戦略通りだった」とも語った。

米国やカナダの指揮官も歴任、コミュニケーション重視

 2017年から日本を率いるオアー監督は、アメリカやカナダの代表監督を務めた経験も持つベテランだ。今大会前のインタビューでは「私のキャリアは面白いんだ」と述べている。「アメリカを率いた2004年のパラでは、準決勝でカナダに負けた。その後、そのカナダから代表監督のオファーを受けた。16年のリオ大会3位決定戦でカナダが日本に負けたため、それが私のパラ最後の試合になると思っていた。ところが、今度はその日本から監督になってと言われて、今ここにいる」

 話に味のある指揮官は、選手とのコミュニケーションを大切にしている。「就任以来、弱点の克服に努めてきた。日本はとても教えがいのあるチームで、私が単に何か教えるのではなく、選手と一緒に取り組んできた。みなラグビーを理解しているから、言葉の壁は何とかなる。しかも、通訳の女性が優秀だしね」。そんなオアー監督の下、日本はリオ大会後、選手層の厚みを増した。

 相手の優れた個の力を、結束力と組織的な守備で封じた豪州戦の勝ち方には、日本らしさが凝縮されていた。

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2319963 0 東京パラリンピック2020速報 2021/08/27 19:10:00 2021/08/27 19:10:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210827-OYT1I50151-T.jpg?type=thumbnail
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