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佐藤 疾風スパート 男子400「金」…陸上

 
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 競技が始まり、日本勢は佐藤が金、唐沢が銀、和田と上与那原が銅と、計4個のメダルを獲得した。このほか、男子100メートル(上肢障害T47)決勝は石田駆(愛知学院大)が11秒05の日本新記録で5位に入った。女子走り幅跳び(視覚障害T11)の高田千明(ほけんの窓口グループ)も4メートル74の日本新で5位。女子400メートル(上肢障害T47)予選で前回銅の辻沙絵(日体大助教)が2組3位、全体6位で決勝進出。男子5000メートル(車いすT54)予選は樋口政幸(プーマジャパン)が全体5位で通過し、久保恒造(日立ソリューションズ)は同13位で敗退した。

[聖火]ラスト10メートル 逆転

陸上男子400メートル決勝で、ラストスパートをかける佐藤友祈=鈴木毅彦撮影
陸上男子400メートル決勝で、ラストスパートをかける佐藤友祈=鈴木毅彦撮影

 レース後のインタビューで第一声は「いやあ……」。佐藤の言葉は続かず、みるみるうちに目が赤くなった。2016年リオデジャネイロ大会の銀メダルが脳裏によみがえったか「5年……」と声を絞り出し、また言葉が途切れた。必死で伸ばし続けた手が、ついに金メダルへ届いた。

 決勝は大方の予想通り、55秒13の世界記録を保持する佐藤とリオ大会覇者のレーモンド・マーティン(米)の一騎打ちだった。先行したマーティンが、最終コーナーを回ってもリード。直線に入って佐藤が追う。徐々に差を詰め、ラスト10メートルで前に出た。「ドキドキしてもらえたんじゃないですか」。劇的な逆転勝ちだった。

 元国体選手の父の影響で、幼い頃にレスリングを経験。10年に脊髄炎が原因で車いす生活となり、「人生のどん底だった」。しかし、テレビで12年ロンドン大会を観戦し、衝撃を受けた。「社会的弱者と思っていた人が国を代表して競技場を走っている」。これが、パラアスリートとしての佐藤の原点になった。

 前回大会の雪辱よりも、大きなテーマがあった。「18年に世界記録を出した時の僕が一番のライバル」。そのライバルは次々に課題を投げかけてくるから、本当に手ごわい。リオ大会後、この種目で世界選手権を制しても、満足させてくれなかった。だから、所属先をやめて今年2月、プロ転向に踏み切った。競技に集中するため退路を断ち、パーソナルコーチを迎えて自らを鍛え上げた。

 東京大会のタイムは55秒39。パラ新記録で念願の頂点に立った感想を問われても当然、答えは「(24年の)パリ大会で、しっかり世界記録更新と金メダル獲得を達成したい」だった。

 また、追いかけなければならない。31歳。まだまだ強くなる。(畔川吉永)

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2320839 0 東京パラリンピック2020速報 2021/08/28 05:00:00 2021/08/28 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210828-OYT1I50009-T.jpg?type=thumbnail
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