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パラ出場「先生のおかげ」…メキシコ代表・ペレス 海外協力隊が卓球指導

 
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 東京パラリンピックでは、国際協力機構(JICA)の海外協力隊員の指導を受けた選手4人が出場を果たした。卓球女子のメキシコ代表クラウディア・ペレスビジャルバ選手(50)もその一人。「先生のおかげでここまで来られた」。感謝の思いを胸に、コートで躍動した。(中薗あずさ)

1次リーグを戦ったペレス選手(27日、東京体育館で)=菅野靖撮影
1次リーグを戦ったペレス選手(27日、東京体育館で)=菅野靖撮影
ペレス選手(右)と、指導した伊藤さん(2019年9月、メキシコ市で)=伊藤さん提供
ペレス選手(右)と、指導した伊藤さん(2019年9月、メキシコ市で)=伊藤さん提供

 「Vamos!」(よし)。東京体育館で27日に行われた女子シングルス(立位7)1次リーグ。ペレス選手は得点するたびに声を上げ、ガッツポーズを見せた。

 関節リウマチで歩けなくなり、約10年前に両膝に人工関節を埋め込んだ。手術後に通ったジムで出会った卓球の立位で頭角を現し、2019年の国際大会で優勝して初出場を決めた。

 この日は、10歳以上若いフランス選手のスピードに対応しきれず、ストレート負け。25日に続く敗戦で、1次リーグでの敗退が決まった。それでも、「先生に教わったことを生かせた。指導にはとても感謝している」という。

 「先生」とは、海外協力隊として17~19年にメキシコで活動した元中学校教員の伊藤 有信ゆうしん さん(67)(青森県八戸市)。卓球部顧問を務めた経験から、発展途上国などでスポーツ指導にあたる隊員として約1年間、ペレス選手を指導した。

 初めて会った頃、ペレス選手はラケットを買う金すらなく、コーチから借りて練習していた。技術は粗削りながら、卓球に向き合う姿勢はひたむきそのもの。足を素早く動かせないため、種類が違う表裏のラバーで打球に変化をつける練習を取り入れ、ラリーの3打目で勝負を決める「3球目攻撃」の特訓を重ねた。

 2人の合言葉は「東京で会おう」。しかし、コロナ下で再会はかなわず、無観客で試合も見られない大会となった。伊藤さんは、ペレス選手からメールで「直接会って自信をもらえなくて残念」と伝えられ、「試合の喜びを忘れずに練習を続けて。いつでも、どこでも応援してるよ」と返した。

 伊藤さんは「彼女からは、決して諦めずに挑む姿勢を学んだ。いつか再び、メキシコで一緒に卓球を楽しみたい」と話した。

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2323014 0 東京パラリンピック 2021/08/29 05:00:00 2021/08/29 00:16:43 卓球女子シングルス1次リーグ、試合に臨むJICAが育成に関わったメキシコのクラウディア・ペレスビジャルバ(27日、東京体育館で)=菅野靖撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210828-OYT1I50197-T.jpg?type=thumbnail
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