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日本勢初の金メダル・杉村英孝「ボッチャすごいな、面白いなと思ってもらえたら」

 
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 東京パラリンピックは1日、ボッチャ個人(脳性まひBC2)の決勝で杉村英孝(39)(伊豆介護センター)が5―0でワトチャラポン・ウォンサ(タイ)を破り、金メダルに輝いた。前回大会の金メダリストを相手に無失点の快勝で、この競技の日本勢で初のパラリンピック制覇を遂げた。(読売新聞オンライン・谷口愛佳)

プレゼンターは草なぎさん、表彰式で笑み

 ボッチャは、白い目標球(ジャックボール)に、両選手が赤または青の計6球をどれだけ近づけられるかで競う。最初に一方の選手がジャックボールと自身の色の球を投げ、続いてもう一方の選手が投げる。その後は、ジャックボールの最も近くに球を寄せられていない方の選手が投球する。双方が持ち球を投げ終えた時点で、相手選手の球よりもジャックボールの近くにある球の数が得点となる。個人戦は、各選手6球ずつのエンドを4エンド行い、合計点で勝敗を決める。

ボッチャ個人決勝で、タイのワトチャラポン・ウォンサと対戦する杉村英孝(1日、有明体操競技場で)
ボッチャ個人決勝で、タイのワトチャラポン・ウォンサと対戦する杉村英孝(1日、有明体操競技場で)

 決勝は終始、青の杉村の正確なコントロールがさえた。第1エンドの半ば、投げた球をジャックボールと青い球が並んだ上に載せるスーパーショットを放つなどして優位に立つ。赤の相手が6球投げ終えた時点で、ジャックボールに最も近い球は、杉村の青。残る投球で、ジャックボールに近い青を1球増やし、幸先よく2-0でリードした。

 第2エンド、第3エンドも1点ずつ追加。第4エンドも赤が先に投げ終えた時点で、青がジャックボールに最も近い状況に持ち込み、杉村は最後の6球目を投じることなく勝利をつかんだ。

 クールな杉村も、金メダルの瞬間は喜びを隠さなかった。無観客のスタンドに集まり、拍手で背中を押してくれていたチーム関係者らに向けて、ガッツポーズをしてみせた。タレントの草なぎ剛さんがプレゼンターを務めた表彰式では、金メダルを首にかけて会心の笑みを浮かべた。「すごく重みを感じた」という。

決勝は「こちらの球数を使わず、優位に立った」

 決勝は思惑通りの展開だったようだ。「冷静に試合を組み立てることができた。いかにこちらの球数を使わずに優位に立っていくかかが重要なので、そこを意識して戦った」と振り返った。大会を通じて「自分のプレーを心がけ、やってきたことを信じて、試合に出すだけだと思っていた。目の前の一戦一戦(に勝つだけ)ということを心掛けた」といい、それが快挙につながった。

 杉村は静岡県出身。脳性まひのために両手足が不自由で、特別支援学校高等部3年の時にボッチャと出会った。先を読む力や集中力にたけた杉村にとって、ピッタリのスポーツだった。

 初出場だった2012年のロンドン大会は17位、前回のリオ大会は5位とステップアップしてきた。3大会目となる東京大会は日本代表「火ノ玉ジャパン」の主将も務める。「自分自身の社会参加のきっかけをボッチャに与えてもらった。自分のように思う人が増えてくれたらうれしい。今大会でボッチャを見た人に『すごいな、面白いな』と思ってほしい」。日本での競技の普及を引っ張る立場にあることを自覚している。

 4人で戦う団体戦の1次リーグが2日から始まる。日本の大黒柱の杉村は「チーム一丸となって一つ一つ戦っていくだけ」と気持ちを新たにした。

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2332935 0 東京パラリンピック2020速報 2021/09/01 23:32:00 2021/09/02 05:39:19 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210901-OYT1I50203-T-e1630528752879.jpg?type=thumbnail
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