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杉村、正確無比のショットでリオ王者圧倒…ボッチャは「アスリートがしのぎ削る競技」と証明

 
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 杉村が個人(脳性まひBC2)で優勝し、日本勢は2016年リオデジャネイロ大会のチーム銀に続いてメダル獲得を果たした。

 スタンドに陣取ったマスク姿のチーム関係者が立ち上がり、拍手を送っていた。「ボッチャを始めて20年。素晴らしい舞台で優勝できた」。悲願の金メダルに輝いた杉村は深々と頭を下げ、観客席を見上げた。

ボッチャ個人決勝、正確な投球でワトチャラポン・ウォンサを圧倒した杉村英孝(1日、有明体操競技場で)=沼田光太郎撮影
ボッチャ個人決勝、正確な投球でワトチャラポン・ウォンサを圧倒した杉村英孝(1日、有明体操競技場で)=沼田光太郎撮影

 ボッチャは、一流のアスリートがしのぎを削る競技スポーツだと証明した。

 「精密機械」のように正確なショットを連発し、第1エンドで2点のリードを奪うと、第2エンドの5投目で世界ランキング2位の実力を見せつけた。ジャックボール(目標球)手前の相手球を外側にはじいて、同時に自らの球を目標球へ寄せる。しかも、その次に相手が狙いにくくなる配置を見越しての一投。このエンドで1点を加え、勝負の流れを決定づけた。

 また、競技スポーツであると同時に、誰でも楽しめる生涯スポーツだと改めて知らしめた。

 重度障害者向けに考案されたボッチャで、日本は2016年リオデジャネイロ大会のチーム銀メダル。すると、全国各地で体験会や健常者も参加する大会が急速に増えた。特別支援学校高等部3年生でボッチャに出会った杉村にとっても、「一瞬だったが、ボッチャが『ワッ』となったことが驚きだった」。パラでの日本勢の活躍が何よりの振興活動だと実感した。

 普及が進むと、代表のレベルアップも進む好循環。各選手の手弁当に近かった強化活動は、国からの強化費が増えたことも背景に、映像分析のスタッフ、理学療法士、個人コーチなどを抱える強固な体制で進められるようになった。

 快挙をたたえるチーム関係者の拍手は、まだ続いていた。「(良い)結果を残し、さらにボッチャの知名度を上げたかった。うれしい」。めったに表情を崩さない杉村の目が赤くなり、涙がにじんだ。(畔川吉永)

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2333105 0 東京パラリンピック2020速報 2021/09/02 05:00:00 2021/09/02 11:49:58 ボッチャ個人決勝、投球する杉村英孝(1日、有明体操競技場で)=沼田光太郎撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210902-OYT1I50029-T-e1630528288938.jpg?type=thumbnail
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